風の歌声

ピダム&男前を愛する管理人の萌えブログです♪

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SS私のピダム 夏衣 その壱

皆様、こんばんは~(^-^)/

拍手1000打記念のSSはまだもう少し時間がかかるので、今夜は「夏衣」をUPしたいと思います。

このSSは慶州の『月城』跡を訪れた時に、そこにあった『石氷庫』をお話の中で使って見たいなぁと思い…使って見ました。
夏ですから、タイミングはバッチグー(^^)v

『石氷庫』はその名の通り、氷を貯蔵しておく冷凍庫のようなものです。
日本で言ったら『氷室』ですね~(*^^*)

そしてこのSSは『その壱』と『その弐』の2話完結の予定でおります。

宜しかったらお読みになって見て下さいね~












真っ青な空に雲一つなく…
やや黄色味を帯びた太陽がその光を燦々と降り注ぐ季節。

宮廷の厳格な礼儀作法はピダムにとっては辛く、豪華な絹で出来た司量部令の正装など脱ぎ捨てて、昔のように綿で作られた簡素な衣を素肌に羽織りたいと、額から流れる汗を拭いながら…時折思うのだった。

それでも宮殿は風が吹き抜けるように、予め計算されて作られているので…正殿に入れば心地好い風が夏の暑さを一瞬の内に忘れさせてくれる。

仁康殿の前に到着したピダムは山のようにその場を動かずに女王を護る侍衛部令アルチョンに常と同じように挨拶をした。


「侍衛部令、暑いのにご苦労なことです。陛下にお会いしたいのだが…」


アルチョンも額に汗を滲ませながら


「陛下は湯あみ中でいらっしゃるが…そなたは通しても良いと内々に伺っている。陛下は恐らく湯殿にいらっしゃる」


全く表情を変えずにピダムに用件だけ伝えると侍衛部の兵に仁康殿の扉を開けさせた。

ピダムは軽く会釈をすると仁康殿の湯殿に向かって歩き始めた。



**

その日、女王は珍しく贅沢をしていた。

新調した夏の衣が昼前に仁康殿に届けられ、午後の便殿会議までに着替えをしたいと思ったが…
この暑さで体に汗がまとわりついて、新しい衣に袖を通すのが引けてしまった。
その様子を見ていた女官長が女王に湯あみを進言した。


「陛下、お湯はぬるめにいたしましたが如何でしょうか?」


「ああっ、外が暑いからこのくらいが気持ちよい」


「ようございました。これで新しいお衣装にも袖をお通しになれますね」


女王は微笑みながら


「そなたのお陰だ」


「いいえ、当然のことでございます」

と、二人の会話が終わるか終わらないかの内に外から声が掛かった。


「司量部令がお出でになりました」


女王は女官長に目配せして人払いをするとピダムに中に入って来るように促した。

中扉が開いてピダムが湯殿に顔を出した。


「陛下、お呼びと伺い参上致しましたが…湯あみ中なら私はお邪魔ではありませんか?」


女王はにっこりと笑うと

「お前も汗をかいたであろう。どうだ、そのまま一緒に湯に浸からないか?」

夜には恥ずかしがって中々湯殿を共に出来ないのに…何故今日はこんな昼間から堂々と誘うのか…ピダムは暫し呆然としながら考え込んでいた。
そんなピダムの様子を湯に浸かりながらじっと見ていた女王が口を開いた。


「ピダム、お前が考え込むのも解る。何故、昼間から湯殿に呼ぶのか?夜でさえも湯殿を拒むのに…そう思っているのだろう?」


「…はい、陛下…」


いぶかしがるピダムに女王はまたにっこりと微笑みながらこう言った。


「色供の為にお前を湯殿に呼んだのではない。お前の誕生日の祝いに何もやってなかったのを思い出して…お前の夏衣を作って見たのだ。だから…汗を流してからそれを着て欲しい。私はそろそろ湯から上がる。便殿会議に遅れない程度にゆっくりここを使うがよい」


「陛下…」


ピダムの横を一糸纏わぬ女王が通り過ぎようとしたのをピダムがその腕を掴んで引き留めた。
そっと抱き寄せて、唇に唇を宛て舌を絡める。
湯殿に水音が響き…

唇がやっと離されると女王はピダムにやや強い口調でこう言った。


「ピダム…続きは夜まで我慢しろ。便殿会議に遅れてしまう」

そしてピダムの頬に手を添え、今度は優しい声音で

「お前が夏衣を着た姿を早く見たい。遅れるでないぞ」

そう言うと湯殿から出ていった。
一人残されたピダムはパサリっと衣を脱ぎ捨てると、今まで女王が浸かっていた湯船にドボンと入り、顔をバシャバシャと洗った。

陛下が私の為に夏衣をお作り下さった。
陛下が私の為に…

ピダムの心の奥に淡くて柔らかな焔がぽっと灯り…まるで母親の胸に抱かれるような、この上ない幸せな気持ちになったのだった。






***

「陛下の御成り」

真っ赤な毛氈の上を王冠の飾りとトゥリゲをシャラシャラと鳴らせながら女王は歩いていく。
段を登り王座に着くと毛氈の両横にいならぶ臣下を見渡した。
そしてチラリと夏衣を羽織ったピダムに目をやると、女王が思い描いていた通り、羽化したばかりの黒い蝶がそこにいた。

そんなに嬉しかったのか、ピダム?
お前は本当に可愛い奴だ。
心の内が顔に体に滲み出てしまう。
涼しげな夏衣を羽織ったお前は、そのまま何処かに飛んでいってしまいそうに…
喜びで溢れている。

ああっ、ピダム…
お前を篭の中に閉じ込めてしまいたい。

こんな風に私の心を乱す、お前が憎くもあり…
愛しくもあり…


だが、いけない。
今は私は一国の女王。
お前への想いは封印して、神国を愛さなければならない。

女王はピダムから目を離すと『王』としての威厳を身に纏い、その心を金剛石の鎧で覆った。


「過日の洪水の折は各々が要所で良く働いてくれたお陰で大事には至らなかった。神国は一つであることを民にも示せた。今宵は皆を慰労する為に宴の場を設けた。心行くまで飲んで欲しい」


女王は微笑みながらそう言った。

上大等ヨンチュンが臣下を代表して返礼をする。

「陛下、身に余る光栄でございます。私たちは臣下として当然のことをしたまでです。全て平素からの陛下の努力の賜物でございます」

そう言って女王に向かって頭を垂れた。
女王は一層微笑みながら


「皆のお陰だ。今宵は飲みあかそうではないか」


「はい、陛下。ありがとうございます」


そんな中、司量部令ピダムの心の内だけが乱れていた。

陛下…今宵は私は必要ないと言うことですか…


女王が便殿を退場してからもピダムは暫くの間、その場に留まり、物思いに耽っていた。



**

女王主催の宴は日が暮れてから始まった。
夏の夜に相応しく、氷室から献上された氷を細かくかき砕き、それに蜂蜜をかけたものが出されると皆、赤い顔をしながらも一斉に声を上げた。

「流石、陛下…氷室から貴重な氷をこんなにお出しになるなんて」


「酒に少し入れて飲んで見ましょう。貴重な氷ですから溶けない内に美味しく頂きましょう」

目端の効くチュンチュが氷で新しい試みを考え出した。
皆、それを真似して風流人気取りをしている。
女王もチュンチュの自由な発想力に感嘆している。
いまだに物思いに耽っているピダムだけが…それを全く無視して盃を傾けるばかり。
女王はそれを横目で見ながらも知らないふりをしている。
チュンチュが氷の入った盃を持って女王の前まで進み出ると


「陛下も一杯如何でしょうか?」

と宴では滅多に酒を口にしない女王に進めた。
女王はその珍しさからか盃を受け取り、一気にそれを飲み干した。
その瞬間、拍手が沸き上がり、女王はそれから何杯かの酒を飲み干すことになった。


女王が宴の席を立ってからも殆どの者がその場に居残り、盃を傾けている。
チュンチュがピダムの所に酒の入った鼎を持ってやって来た。

「司量部令が最後まで宴の席にいるなんて珍しいことですね?陛下は既に退席致しましたよ」

ピダムは表情を変えずに盃を傾け続けている。


「…」


「では今宵は私が代わりに陛下の元にお伺い致しましょうか?」


ピダムはそれを無視して更に盃を酒で満たした。
流石のチュンチュも暖簾に腕押しのピダムの態度に業を煮やして、その場を去っていった。
そんな折、ピダムの元に女王からの文が届けられた。


『仁康殿にて待つ 』

ピダムはフラりと席を立つと女王の元に向かって歩き出した。



☆続きます。








☆最後までお読み下さり、ありがとうございましたm(__)m
その弐はパスワード付きのお話になる予定です!



ここからは
☆24日の拍手コメントへの返礼☆です(^з^)-☆

天使のM様へ


こんばんは~(^-^)/
ご訪問&コメントありがとうございますm(__)m


>もうご存知かもしれませんが、ナムギルさん、7月21日にアックジョンにあるメディカルエステに姿を表したようですよ~お仕事の前にお肌のお手入れかな~??

そうかもしれませんね~(*^^*)
早く、公式の場で微笑みながら、あの声で話すナムギルssiに会いたいなぁ~

お知らせありがとうございます。
また、遊びにいらしてくださいね~o(^o^)o









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タグ:善徳女王 二次小説

Comment

テヤン様へ

テヤン様こんばんはー♪毎日暑いですねf^_^;……あ、でも東京は涼しい日が続いていたんですよね?

今回のお話は朝風呂(昼だけど)、冷酒、かき氷と真夏にぴったりのお話ですねv
汗を流した二人の涼しげな便殿会議での様子とか、もしかしたらどこか目立たない場所がペアルックになっていたのかな?なんて所を想像してニマニマしてしまいました(^w^)

続きも楽しみにしていますw

2012/07/25 (Wed) 21:22 | あき #W1MM25pU | URL | 編集 | 返信

夏の暑さを凌ぐ工夫(^^)v


あき様へ


>テヤン様こんばんはー♪

こんばんは~(^-^)/
ご訪問&コメントありがとうございますm(__)m


>毎日暑いですねf^_^;……あ、でも東京は涼しい日が続いていたんですよね?

先週金曜日から数日は涼しかったです(^o^)v
でも、それに体が慣れてしまっていたので…昨日、今日と暑さが戻り、幾分辛かった気がします(((^_^;)


>今回のお話は朝風呂(昼だけど)、冷酒、かき氷と真夏にぴったりのお話ですねv

ありがとうございますm(__)m
夏は今も昔も暑いでしょうから。

慶州で月城にある「石氷庫」に案内して貰った時に、外は暑いのにその中は涼しかったので…
昔の人も暑さを凌ぐのに色々工夫したんだなぁ~と感嘆しまくりました!
そしてそこに本当の氷があることを想像しながら妄想しました(笑)


>汗を流した二人の涼しげな便殿会議での様子とか、もしかしたらどこか目立たない場所がペアルックになっていたのかな?なんて所を想像してニマニマしてしまいました(^w^)

うーー(*^^*)
またまた鋭いご意見!
ペアルックではありませんが…まあ、その…何が…一緒でして←余計に変な想像させてしまいますね(爆)



>続きも楽しみにしていますw

このお話の続きをUPするべきか、1000打記念のSSを先にすべきか、悩みまする(^-^ゞ


また、遊びにいらしてくださいね~
お待ちしています(^з^)-☆



2012/07/25 (Wed) 23:24 | テヤン #s6bbxX4M | URL | 編集 | 返信

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

2012/07/26 (Thu) 00:13 | # | | 編集 | 返信

何故?陛下?なピダム君(笑)




ポーラスターMちゃんへ


>テヤンさん、こんばんはー^-^

こんにちは~(^-^)/
ご訪問&コメントありがとうございますm(__)m


>夏らしい爽やかなお話ですねー。
「汗を流してから夏衣を着る」というところ、"夏に味わう涼しさ"を感じました♪いいですねー

関東地方は先週とは打って変わって『夏』の暑さが戻って来ました!
暑いです(((^_^;)
動いた後はシャワーが浴びたくなる程に…
それでこんな話が思い浮かびました(*^^*)


>トンマンも言ってますけど、今日のピダムはかわいいですね。
ソンムルが"夏衣"っていうのもとってもうれしかったんでしょうね
夏用の…というだけで気遣いが感じられますよねー。
それに、衣類だったら生地を選んで、形(みんな同じかな?)を決めて、刺繍なんかの装飾を考えて…とトンマンの想いが縫いこまれているように
感じて喜びもひとしおでしょう。

身に着ける物を贈る。それは親しい間柄である証拠ですし…
特に『衣』は相手の寸法が解らないと贈れませんからねぇ~(*^^*)
手編みのセーターを彼氏に贈る、あれと気持ちは同じかもしれません(笑)


>夜にお呼びがないと思ってとっても不機嫌になったり…
あ"ー、ピダムかわゆ過ぎですぅ(≧∇≦)
後半、パスワード付きですかぁ。
かわいいピダムから獣ピダムへ変身するかな?
楽しみにしておりまーすv-238

トンピは昼間はお互いに仕事で忙しいので…
プライベートタイムはやはり夜ですから…
しかも、今日は陛下から『夏衣』を頂いてはりっきっていたのに…ウェ?ペハー?(何故?陛下?)って感じでしょうか(((^_^;)


>おっと、「韓国語会話」明日ですね。
テヤンさん、ファイティン!!
私は助詞とかはもう…「???」です(ToT)
テヤンさんの韓国語の話についていけない…道(おお、"キル"だ!)は遠いです。
ナムギルと会う(見る?)ときまでに、少しでも進歩しているように
がんばらなくては!(^^;;)

韓国語、テヤンはかなり前に一度0から始めました!
その頃はドラマ見てもちんぷんかんぷんだったし、本当に何も知りませんでした。
そして一時中断。
今年に入ってからリスニングだけはやっていたのですが…
あの『美人図』初日の日に私の後ろに並んでいたNさんから偶然、韓国語教室のお誘いを受けて、本日より韓国語の勉強を再開致しま~すo(^o^)o
ついて行けるのか?不安ですが…
そこは度胸と根性で何とか乗り切らなくては(笑)
ナムギルへのキル(道)だと思って、頑張りまーす(^o^)v


>今日もNZのナムギルを想いながら…

そっか、ナムナムはニュージーランドにいるんだっけ(*^^*)
あっちは寒いのかな?


また、遊びにいらしてくださいね~
お待ちしています(^з^)-☆



2012/07/26 (Thu) 14:04 | テヤン #s6bbxX4M | URL | 編集 | 返信

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