皆さん、こんばんは(^-^)/

ナム君の『逆に走る男』のクランクインが遅れる…との情報が(((^^;)

だとしたら…画面の中のお姿いつになったら見られるのかなぁ~

む~ん、ちょっとショックかも(>_<)

まぁ、でもね~♪お正月明けには『生』ピダムさまにお会い出来る訳だから。。。

『画面』<『生』 これは間違いないですよね(*^^)vうふふふふっ


さてさて…今夜は予告通りに『SS私のピダム 黄金色の日々』の続きをUPしたいと思います。

続きをポチっとしてお読みになって下さいね~(^^♪







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唐の使者リエンと司量部令ピダムとの男の矜持を掛けた勝負はその三日の後、演舞場で行われる運びとなった。
当事者の一人、唐の皇帝の甥という肩書きを持つリエンは全く臆することもなく…翌日もその翌日も神国の歓待を受け続けていた。
ピダムに劣らぬ美しく凛々しいその容姿と尊大で有りながら場の雰囲気を決して壊さない優雅な立ち居振る舞いはその場に居合わせる全ての人々を魅了し心を鷲掴みにした。
一方のピダムも普段通りに司量部での仕事に精を出しつつ、時折時間を見つけては剣を振って勘を取り戻そうと試みていた。
ピダムが司量部の長となってからのこの数年は、殆ど剣を握ることもなく…
日々、文官として机上の仕事ばかりをして来たのだ。
剣の腕が鈍ったとしても可笑しくはない。
だが、ピダムの腕は決して鈍ってなどいなかった。

固定してあるとは言え、ピダムの目の前に据えられた藁人形は全て一刀両断にされ、切られた首が司量部の訓練所の土の上に散らばっている。
その滑らかな切り口を確認しながら、後は回転技と跳躍が出来さえすれば、昔と変わらずに戦える。
そうピダムは確信していた。


夜の静寂(しじま)の中でピダムの息遣いだけが微かに聞こえている。
ピダムはすーっと息を吸うと体を右にくるくると何度も回転して見せた。
ピタリと動きを止めると…
今度は左回りに回転して、再びピタッと動きを止め、息を吐き切り
一呼吸置いて、眼前の首の落ちた藁人形をキッと睨みつけると反動を付けながら地面を蹴り、一気に飛び上がった。
トーンと羽が生えているかの如く軽々と飛びあがったピダムは空中で前方に一回転して、スタッと地に足を着けた。


やはり剣は良い。
己の思うままに風を切り…
宙を駆け抜け…心も共に飛翔させることが出来る。
じっと机の前に座って、書類の山に埋もれていられたことが不思議でならない。
この俺が…一所(ひとところ)にいるのが苦手な俺が…
良くも今日まで我慢して来られたものだ。

ふと、見上げると無数の星たちが凍てつく夜空にチカチカと煌めき、その中の一つがサーっと空を駆け抜け…あっという間に消えて行った。

最後のその一瞬が最も美しいとは…
それが星の定めなのか…
ならば儚いこの世の定めを嘆いていても仕方があるまい。
軈て(やがて)万物は全て無に帰すのだからな。

そう思ったピダムは片方の口の端を上げてクスリッと笑った。


再び、剣を逆手に握り直して丹田に力を込めると、藁人形の上に飛び乗りトトトト、トンと一体づつ踏みつけて…
最後に横回転をしながら着地した。

うっすらと額に汗を掻いただけで呼吸は全く乱れていない。
剣を鞘に戻しながら…私邸に戻るにはあまりに遅い時間だと気付いたピダムはそのまま司量部の執務室へと足を向けた。




***

三度(みたび)日が昇ると、その当日がやって来た。
昨晩からの冷え込みで吐く息も白く、女王の朝の支度を手伝う女官たちの手は凍えている。
女官に髪を櫛梳られながら女王は鏡に映った自分の顔をじっと覗き込むと、目の下が黒くなっているように見えた。
昨晩はピダムのことが心配で殆ど眠れずに…朝を迎えてしまった。
毎夜伏臥を共にしているピダムが隣にいないことに慣れていない自分を思い知らされたようで心がざわついている。
ピダムが司量部の仕事で徐羅伐にいないのなら諦めもつくが同じ宮廷内にいながら、あの朝以来、一度も会ってはいない…
ピダムが自分の前に姿も現さないことなど…今まで一度もないことであった。


あの身も心をも激しく繋げ合わせた夜が明けて…
後朝の別れにピダムがこう告げた。


「陛下…あの男との決着が着くまで…陛下とはお会いしない方が宜しいかもしれません」


ピダムの思ってもいない言葉に驚いた女王は


「何故だ?ピダム…お前にしては珍しい?緊張しているのではあるまい?」


するとピダムは苦しそうな面持ちでこう言った。


「私が陛下にこれ以上ご無礼を働かないように、お会いしない方が宜しいかと…そう思ったまでです。お許し下さい、陛下…」


ピダムがそこまで言うのは珍しい。
女王はそれを淋しく思いながらも女王としてピダムの願いを受け入れようと微笑みながらこう答えた。


「ピダム…お前が思うようにするが良い…私はお前を信じる。信じている」


ピダムはにっこりと微笑みながら


「ありがとうございます、陛下。三日の後には又こうしてお会い出来ます。それまでどうかお健やかにお過ごし下さいますように…」


そう言って両手で女王の手をぎゅっと握りしめて、少年のようにあどけない表情で女王の眸を覗き込む。
いつもと何も変わらぬ朝なのに…
そうして暫くの後、ピダムはそっと女王の手を離した。
別れがたいのをぐっと我慢するかのように少し枯れかけた声でピダムは暇乞いの挨拶をする。



「では、陛下…失礼致します」


そう低く吐き出すように言って背中を向けるとピダムは此方を振り返りもせずに去って行った。
その背中が何時にも増して淋しそうに見えたのは目の錯覚だったのだろうかと女王は思い起こしながら…
再び、目の前の鏡に写る自分の不安げな顔を見詰め続けるのだった。





***

秋の煌めく太陽が中天に懸かる少し前の…やっと寒さが和らぎ始めた頃。
午後から行われる予定のリエンとピダムの試合を見ようと演舞場に人々が集まりつつあった。
正面の一段高い所に王座が置かれ、その上には日を遮るように天幕が張られている。
王座の左右には王族や貴族の為の席も設けられており、時間が近付くにつれ一つ二つと席が埋まって行く。
ざわざわがやがやとしている所にその日の進行役を務めるソルォン公がきりりとした顔で現れた。
髪に白いものが大分混じったとは言え、かつて神国軍を率いて縦横無尽に敵を斬り倒して行った猛将だけあって、気迫佇まいはその頃と寸分違わず…
その姿を見た人々は慌てて口を塞ぎにかかるのだった。


「皆、良く聞くが良い!こちらに陛下がご臨席される。その際は礼を尽くすように!」


良く響くその号令が終ると再びガヤガヤと人々の声が漏れ始めた。
半時も過ぎた頃に…ようやっと女王の到来が告げられ…
演舞場の正門がギーっと音を立てて開くと緋色の衣装に身を包んだ女王が姿を現した。
人々は頭(こうべ)を垂れてそれを迎え、女王はアルチョン等を従えてゆっくりとその中を進んで行く。
シャラシャラと髪に付けた金色の飾りと紅石をあしらったトゥリゲが涼やかな音を鳴らし…やや大股で歩く女王は威厳に満ちている。
やがて女王が玉座に到着し、くるりとこちらを向いて手を上げるとソルォンの合図と共に皆が一斉に顔を上げた。
続いてソルォンが大きな声でこう告げた。


「リエン殿、ピダム公がご入場されます」


演舞場に居合わせた全ての人々の注目が一斉に正門に向けられた。
再び門が開くと歓声が上がり…今日の主役たちが揃って現れた。
リエンは鮮やかな空色の衣装に銀色の甲冑を付け、すらりと伸びた手足にも同じ作りの籠手(こて)と脛当(すねあて)を付けている。
日の光を浴びて銀の甲冑がキラキラと煌めくその姿は神々しくもあり華麗でもあり…人々の、特に女子(おなご)たちの心を魅了するには十分だった。
対するピダムは黒と鈍色の簡素な衣装に甲冑は付けずにいた。
ぬばたまの黒髪を垂らして一つに結んだ姿は彼の歳が四十路を過ぎていることを忘れさせるほどに初々しく…
リエンとは全く異質な美しさと色気を醸し出していた。




二人は揃って頭を垂れてから、真っ直ぐにこちらに向かって歩き出す。


女王はピダムの姿が見えた瞬間、体じゅうを熱い血潮が駆け巡るのを感じずには居られず…
ピダムの姿を三日ぶりに見た喜びで心が震えた。
だがその一方で、これからピダムが向かわねばならないリエンとの戦いを思うと、息を吸うのも苦しくなり、心の臓が早鐘を突くように鳴っているのが解った。


ピダム…ピダム…
すまぬ…
結局私はいつもお前に護られてばかりでいる。


女王の心配を他所にピダムは『己』にのみ集中していた。
隣に並んで歩くリエンにではなく、唯、己だけに…
「誰に相対した時も、自分の『心』が動かなければ負けることはない」
亡き国仙ムンノがピダムが幼い時分に口を酸っぱくして言っていた言葉だった。
当時はまだ幼く未熟であった自分にその本当の意味を理解することは出来なかったが…今は違う。
この歳になってようやっと国仙の教えが解るようになったのだ。
ピダムは大きな勝負の前だと言うのに…亡き国仙との思い出ばかりが脳裏に浮かんでいた。
何の暗示なのやら、はたまた自分にそれだけ余裕があると言うのか…

そうこう考えている内に女王の座る玉座が直ぐ目の前まで迫り
はっと我に返ったピダムは視線を女王に向けた。
久方ぶりに仰ぎ見る女王の姿は変わらずに美しかったが…顔色がとても悪いように思えた。
ピダムはその黒曜石の眸でいつもと変わらずに優しさだけを湛えて女王をじっと見詰めた。


陛下…ご心配いたしますな。


ああ、ピダム…お前を信じている。


見詰め返す女王の眸がその一瞬キラキラと輝いて見えた。
ピダムはそれが女王の泪かと思い…


泣いていらっしゃるのですか?


いいや、大丈夫だ。


そう心で会話を交わす二人。
その恋人たちの心の会話を遮ったのはソルォン公の試合開始の宣言であった。


「では、これよりリエン殿とピダム公の試合を開始致します。両者礼!」


互いに向き合い礼を交わすリエンとピダム。
手にした木刀の切っ先が微かに触れ合い…
次の瞬間、顔を上げて木刀を構えようとしたピダムにリエンが声を掛けた。


「ピダム公、暫し待たれよ」


「…」


ピダムは何を今更と眉を顰めたが、リエンはそれを全く無視して


「わが国ではこのような公で行われる試合の前には両者が握手を交わすのが慣例になっている。どうだ、ピダム公…唐式にやって見てはどうか?」


面倒なことを言う奴だと思いながらもピダムは国の正賓であるリエンを無視することも出来ずに


「左様でございますか…ではそのように致しましょう。リエン殿」


と言って余裕で笑って見せた。
二人は歩み寄るとどちらともなく手を差し伸べた。
リエンの眸とピダムの眸が重なり合うとリエンがニヤリと口角を上げて笑ったがピダムは動じることもなく…がっちりと握手は交わされた。

とその瞬間、手の内にちくんと痛みが走るのを感じたピダムはぅ、っと小さな声を上げた。


そうか…油断した。
狙いはこれだったのか!


握った手と手を離して、両者が元の位置に戻るとピダムは掌を開いてそれを確認した。
掌の真ん中辺りに小さな穴がポツリと開いて、その周りが既にどす黒く腫れ上がり始めている。


ちっ、毒か…しかも猛毒だな、これは…
リエン…きさま…


ピダムはリエンを睨み付けた。
その眼差しにはこの世を煉獄の焔で焼き尽くし、全てを灰塵に帰すと言う破壊の神阿修羅のような激しい怒気が籠められていた。

並々ならぬ気を纏ったピダムは木刀を下段に構えると疾風の如くリエンに打ち掛かって行く。


「はぁー!!!」


演舞場にピダムの怒声が響き渡った。





その四に続きます。




☆最後までお読み頂き、ありがとーございました<(_ _)>
当初は今回で終わりにする予定だったんですが…
そうなるとちょっと詰め込み過ぎになってしまうんで…(^^ゞ
もう少しだけ続けさせて下さいね~♪

そして今夜は『赤黒』day!!!
来年初頭のファンミは『赤黒』ですからねぇ~
じっくり見てしっかり復習しておきましょう(#^.^#)
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