風の歌声

ピダム&男前を愛する管理人の萌えブログです♪

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SS私のピダム 黄金色の日々 その六

皆さん、こんばんは(^-^)/

雪の降っている地域や気温が極端に低くなっている地域の皆さん、大丈夫ですか?

今年は冬が一気に来ましたね!

寒さに慣れていない体にこの寒さはかなりキツいですよね~

どうか風邪を召されないように温かくしてお過ごしになって下さい。

今宵は久しぶりに『SS私のピダム 黄金色の日々』その六をお送り致します♪

続きをぽちっとしてお読みになって下さいね~(^з^)-☆










そっと目を開けるとピダムの端正な顔が直ぐ目の前にあった。
唇に大分赤みが差して、手足も温かい。
昨日の夜半はもう駄目かもしれないと何度思ったことか…
その度に心の臓が止まってしまうかと…
ああっ、ピダム…温かい。

そうしてうとうととまどろんでいると天幕の外から声が掛かった。


「陛下、入っても宜しいでしょうか?」


女官長の声だった。


「少し待て…」


女王はそう言うとゆっくりと起き上ろうとした。
するとその手をきゅっと握る不埒者がいた。


「ピダム…起きていたのか?」


ピダムは首を微かに横に振りながら寝惚けた眼で


「陛下…もう少しこのままでいては下さらないのですか?」


そう言って幼子のように心細い表情をした。
それを見た女王は流石に心配になってピダムにこう質問をした。


「どうしたのだ?ピダム…何処か痛むのか?」


ピダムはぼうっとしたまま


「いいえ、陛下、そうではありません…それより…ここはどこなのですか?」


ピダムが毒で倒れて直ぐに、そのままここに天幕を張ったことなどピダムが知る由もなく…
それは当然の困惑だった。


「ピダム、すまぬが今はお前の話を聞いている時間はない。暫し待っていてくれ」


そう言って女王はにっこり笑うと天幕の外に出て行ってしまった。
一人残されたピダムは天井をじっと見詰めて、ここが仁康殿ではなく、しかも建物の中でもないことに気付くと、自分が倒れてからの状況をあれこれ想像してみるのだった。


これは移動用の天幕?
そうか、陛下はあの場に天幕を張って私を治療して下さったのだ。
もしかして天明公主さまが毒矢に射たれた…あの時の『毒を受けた者を動かしてはいけない』と言う私の言葉を覚えていて下さったのか…
それと…こうして私が生きていると言うことはヨムジョン辺りが例の毒消しを使ったのだな。
そうでなければ助かりはしない。


起き上がろうと寝台に手をついて頭を上げようとした途端…
ずきんと頭の奥が激しく痛んでピダムは顔をしかめた。


くっ、流石に駄目か…
二つの毒を併せて使うとは…リエンめ、何て言う奴なんだ!
だが、貴様に使ったあの技は骨をも砕く禁じ手。
今頃お前もさぞ苦しんでいることだろうな…


と、ピダムが口元に薄ら笑いを浮かべているところへソルォンらがやって来た。


「ピダム公…お目覚めとお聞きして参上致しました」


ピダムは横になりながらも何時もの司量部令の顔になって


「早耳だな。だがもう大丈夫だ。心配をかけたな」


「いいえ、ご無事で何よりです」


静かに言葉を交わしあう二人の間に大きな笑い声をあげながらミセンがピダムの枕元へと近付いて…


「あーははははっ、いや、全く驚きましたよ、ピダム公。どーなされたのですか?貴方らしくもない」


「叔父上、面目ございません。ほんの少し油断致しました」


そう言って謝罪の言葉を述べながらも…再び口元に薄ら笑いを浮かべたピダムを見て、ミセンは亡き姉ミシルの姿をそれに重ねた。
そして、これからの人生もこの甥に全てを委ねようと決意を新たにしたのだった。

ピダムは二人の後ろに控えるヨムジョンに目をやると、ヨムジョンも又ピダムの眸をしっかりと見返して…二人は無言の内に多くのことを語り合う。


あれを使ったのか?

はい、ピダム公。

お陰でこうして無事に生きていられた。

でも、それは貴方様が作られた毒消しのお陰です。

そうかもしれぬが…やはりそなたのお陰だ。

いいえ、貴方様ご自身でご自分を救われたのです。

・・・


ピダムは有能な部下をもったことを神に感謝したい気分だった。
この男がいる限り自分に万が一のことがあっても司量部は立ち行くことだろう。
ピダムのヨムジョンへの信頼は益々増していくのだった。


そんな会話がなされていることなど全く気付かない能天気な叔父ミセンは手にした羽扇をパタパタさせながら


「ピダム公、まだまだご本復にはほど遠いご様子。我々はこれにて退散致します。どうか陛下と仲睦まじくお過ごし下さいますように…」


そう言ってピダムの方を見てニヤリと笑うと天幕から出て行った。
一人になったピダムは苦笑いをしながら小さな溜め息をつくと再び目を閉じるのだった。






***

リエンとピダムの勝負の日から十日余りが過ぎようとしていた。
ピダムは目覚めた三日後には自分で立って歩けるまでに回復していたが…女王が仁康殿から出ることを許さずに…
治療と言う名目で仁康殿に滞在していた。


「ピダム…ここにいる間はお前は危篤状態と言うことにした。未だに毒を盛った張本人も捕まえてはおらぬし。だからお前は一歩もここから出てはならぬ」


そう女王に聞かされた時はどうなることかと思ったピダムであったが…
女王が仁康殿に出入りする女官や警備の兵を厳選したお陰で、未だにそれを疑う者もいなかった。

更には女王御自らの甲斐甲斐しい世話を受けられることがピダムに取って見れば何よりの褒美であった。
夜は床を共にし、朝は女王が食事の世話から衣服の着替えまで…その全てを取り仕切り…
その中でもピダムを最も喜ばせたことは粥を女王が手ずから食べさせてくれたことだった。
それは三日ほどのことであったが…この先そんなことは二度とは起こらないだろうことをピダムは承知していた。

それはまるで相思相愛の男女が睦合っているかのような甘い一時にも似て…
女王が湯気の立つ粥を匙に掬っては息を吹きかけ…
ピダムの目の前にそっと差し出す。
それに口を近付けてズッと吸う時の幸せ。
粥は今までピダムが味わったことのない格別に甘美な味がした。


「陛下…」


少し甘えた声音でピダムが女王を呼ぶ。
すると女王がくりくりとした茶水晶の目を一層丸くして


「何だ、ピダム?どうして欲しいのだ?」


とにっこりと笑いながら話しかけてくれる。
ピダムの胸は躍った。


「もっと粥を下さい。陛下…」


ふふふっと女王は口元を緩ませながら


「ピダム…お前と言う奴は…」


そう言って「あーん」と言いながら口を大きく開けてピダムの口元近くに匙を差し出す。
ピダムは悦びのあまり、それが現実には思えないほどだった。


ピダムにとって初めて触れる『母性』であった。
目の前にいるのは母であり恋人であり、己の全てを捧げて護りたい人。
そんな女(ひと)からの一匙の粥はこの世の何をもにも代えがたいピダムの思い出の味になったのだった。




***

それから数日の後、片腕を吊ったリエンが部下に支えられながら仁康殿にやって来た。
女王へのご機嫌伺いと…もう一つは未だに昏睡状態と言われているピダムの様子を確認する為だった。

女王はリエンを執務室の椅子に座って出迎えた。
部屋に入るなり頭を下げて挨拶をしたリエンに女王は


「リエン殿、お怪我は良くなられましたか?」


リエンはにっこりと笑うと


「はい、陛下。ご心配をお掛けして申し訳ありません。このように歩けるまでに回復致しました」


「それは良かったです。私もリエン殿のことが心配でいつお見舞いに伺おうかと思っておりましたが…こちらも手が離せぬ事情がありました故、行くことが叶いませんでした」


リエンは申し訳なさそうに話す女王の言葉が嬉しくて


「いいえ、一国の王たる陛下に私などの見舞いをして頂くなどと…滅相も御座いません。お気持ちだけ頂戴いたします」


「そう言って頂けて少し安心致しました。リエン殿、お茶でも飲んで行かれませんか?」


そう言って花のように笑った女王の姿をリエンはもう少し見ていたかった。


「はい、陛下。頂戴致します」


女王は側に控える女官に茶の用意を命じた。
白い陶磁器に菊の花弁の入ったお茶と彩りの美しい菓子が二人の前に用意されて…和やかな雰囲気の中で会話が弾んだ。
その途中、リエンがこう切り出した。


「ところで陛下…ピダム公のご容態は好転されたのですか?ご危篤とお聞きしてから大分日にちが経ちましたので…私どもも心配しております」


女王は眉間に皺を寄せながら


「ピダムか…それが未だに目を開けぬのだ。あれから十日余りも過ぎているというのに…」


「左様で御座いますか。それでは陛下もご心配で夜も眠れぬのではございませんか?」


「…」


黙りこくってしまった女王の何処か頼り無げな姿がリエンの男心をそそったのか…
再びリエンが女王に


「陛下…もしお寂しいようでしたら私に夜伽をお申し付け下さいますように…このように怪我をしておりますがお話相手くらいにはなれるでしょうから」


「リエン殿、お気持ちだけ頂いておきます。ところで…いつお国に戻られる御予定ですか?お詫びも兼ねて祝宴を催したいと考えているのですが…」


「はい、そろそろ戻らねば皇帝陛下も痺れを切らされるころでしょう。ですので陛下十日の後にはお暇致す所存でございます」


「そうですか。ではその三日前に…今日より七日の後にリエン殿の快気祝いと別れの宴を兼ねて盛大に宴を催しましょう。宜しいですか?リエン殿」


リエンは「はい」と言って首を縦に振った。




***

それから七日の後。
大殿の前に大掛かりな宴の席と舞台がしつられた。
黄金色の秋の夕日がもうすぐ地平線に沈もうとしていた。






☆最後までお読み頂き、ありがとーございましたm(__)m
もう少し、続きます♪



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Comment

No title

テヤン様、こんばんは!
お粥あーんですよ!恋人だったらやっぱりコレですよね!お粥あーん!(これだけでしばらくご飯が食べられそうです)。それに女王様がみずからお世話をしてくれるなんて…亜細亜感激です。そんな毎日のことが数行の描写で終わりなんて……この数日間の朝から晩まで、ナニしてもらったんだか、全部書いてほしいです(とりあえず自分で妄想しておきます)。
リエンは生きてたんですね(^_^;)。これからきっと十倍返しですよね?すごい楽しみですー!

2012/12/12 (Wed) 00:28 | 亜細亜 #- | URL | 編集 | 返信

眠れそうにありません(笑)

こんばんは( ´ ▽ ` )ノ 赤黒観終わって 眠れそうにないので 再度お邪魔しましたf^_^;) ジェインと一緒になって泣いていたので このままでは 明日目が腫れ上がって酷い顔になること間違いなしなんですもの(笑)

それにしても リエンて懲りないですね〜 まだ夜伽とか 言いやがるし(♯`∧´) ←あっ 本性が出てしまった(汗) ガツンと痛いメにあわせちゃってくださいねψ(`∇´)ψ
続き 楽しみにしてます(^_^)

2012/12/12 (Wed) 01:39 | 明姫 #- | URL | 編集 | 返信

足りなかった?

亜細亜さんへ


> テヤン様、こんばんは!

こんばんは~(^-^)/


> お粥あーんですよ!恋人だったらやっぱりコレですよね!お粥あーん!(これだけでしばらくご飯が食べられそうです)。それに女王様がみずからお世話をしてくれるなんて…亜細亜感激です。そんな毎日のことが数行の描写で終わりなんて……この数日間の朝から晩まで、ナニしてもらったんだか、全部書いてほしいです(とりあえず自分で妄想しておきます)。

そっかぁ~足りなかったかぁ(^-^ゞ
それで亜細亜さんのこのコメントを読んでから、じゃあ少しこの間のことを書いて見ようかなと思い…書き始めたのはよかったんだけれど。
私が書くとどーしてもエロに走ってしまうようで…
このままお蔵入りになりそうです(笑)


> リエンは生きてたんですね(^_^;)。これからきっと十倍返しですよね?すごい楽しみですー!

それなりの報復を!
トンピに格好良くやらせたいです。
リエンが死んじゃうと唐と戦争になっちゃうので(((^_^;)
殺せませんよ~

コメントありがとーございましたm(__)m
また、遊びにいらして下さいね~

2012/12/12 (Wed) 23:30 | テヤン #r2uX/xb. | URL | 編集 | 返信

今夜はゆっくりと(*^^*)


明姫さんへ

> こんばんは( ´ ▽ ` )ノ

こんばんは~(^-^)/


>赤黒観終わって 眠れそうにないので 再度お邪魔しましたf^_^;) ジェインと一緒になって泣いていたので このままでは 明日目が腫れ上がって酷い顔になること間違いなしなんですもの(笑)

実は昨晩『赤黒』があることをすっかり忘れてました(^-^ゞ
寝てはいなかったのに(笑)
そして今ほぼ同じ時間に録画を見てる私。
ナムギルさんの目がうっすらと赤いのが気になるテヤンです。
昼間見たピダムもおんなじだったし。
疲れが目に出るタイプなのかな?
明姫さんの目は大丈夫でしたか?
ジェインがガチャガチャやっていたドアノブ…
今回の旅行でもしっかり触って参りました(笑)


> それにしても リエンて懲りないですね〜 まだ夜伽とか 言いやがるし(♯`∧´) ←あっ 本性が出てしまった(汗) ガツンと痛いメにあわせちゃってくださいねψ(`∇´)ψ
続き 楽しみにしてます(^_^)

お読み頂き、ありがとーございますm(__)m
報復はスマートに…苛烈に…
トンピにやらせたいと思っております。

また、遊びにいらして下さいね~
今夜はゆっくりお眠りになって下さい(*^^*)



2012/12/13 (Thu) 00:28 | テヤン #r2uX/xb. | URL | 編集 | 返信

続きが気になる~!

テヤンさん、今度は公開OKでコメント残します~。
いや~、この続きが気になって仕事が手につきません!(あ、うそうそ!)
でも気になるのは確かです。ええ、ホントにどうなっちゃうのやら。。。
いくつも気になるSSがあるんですが、これはホントに早く続きが読みたいなと。(笑)
もちろんせかしているわけではありませんからね!(笑)
楽しみに待っています。

2012/12/17 (Mon) 19:56 | mikkonee #xRS1q4qQ | URL | 編集 | 返信

ありゃ\(゜ロ\)(/ロ゜)/

mikkoneeさんへ


真夜中にこんばんは~(^o^)/

> テヤンさん、今度は公開OKでコメント残します~。

はいはーい、よろしくです♪


>いや~、この続きが気になって仕事が手につきません!(あ、うそうそ!)
でも気になるのは確かです。ええ、ホントにどうなっちゃうのやら。。。
いくつも気になるSSがあるんですが、これはホントに早く続きが読みたいなと。(笑)
もちろんせかしているわけではありませんからね!(笑)
楽しみに待っています。

いや~(^-^ゞ
この続き…全くもって書けてません。ミアネヨ~
えっと構想はしてあるので、後は書いて行けばいいのですが…
今晩、UPした作品等を書いていたので…書けませんでした(ToT)
管理人も突然!これが書きたい!ってなる時があって…
う~ん、なるべく早く続きがUP出来るようにしたいと思いますが…
クリスマスのお話も書きたいし…
もうすぐそこまでナム君のファンミも迫って来たので…
やりたいことてんこ盛りですわぁ~e-420

と言うことで暫くお時間下さいね~m(__)m

コメントありがとーございました♪
また、遊びにいらして下さい。
お待ちしていま~す(^з^)-☆




2012/12/18 (Tue) 01:25 | テヤン #r2uX/xb. | URL | 編集 | 返信

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