風の歌声

ピダム&男前を愛する管理人の萌えブログです♪

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SS私のピダム 香り高きその名は




1月記念として「私のピダム 香り高きその名は」をお贈りします。

少しばかり危ない表現と寺院や仏像・壁画に関しては管理人の想像等が入っております。

その点をご了承の上でお読みになって下さい。






極寒の荒れ狂う海を渡り、倭に辿り着いたトンマン一行は船の中で一夜を過ごし、翌朝都城難波宮へ足を踏み入れた。

都には滅亡した伽耶、百済や高句麗・唐からの渡来人が数多いてトンマン達を見かけても道行く人々は関心を示さなかった。

あまりにも易々と都入り出来た事をトンマンは驚いた。


(倭の都がこれほどまでに解放的だとは…渡来人がそれにしても多い。思っていたよりも都城の規模も大きく交易も盛んだ。仏教文化がどれ程の物か…見てみたい)

などと謀反の為に国から逃れて来た女王らしからぬ思いに耽っている。

トンマン生来の好奇心を刺激する程に難波には活気があった。




それから程なくして一行は難波の喧騒から逃れるように飛鳥へと向かった。

なだらかな山に囲まれたその地は恋しい男と過ごした徐羅伐にも似て。

一時その風景は悲嘆に暮れた女王の心を慰めた。

女王は飛鳥寺にある大仏に祈りを捧げるのを毎日の糧としていた。

そんなある日サンタクが女王に向かって


「奥方様、斑鳩にある法隆寺にあの方に似た仏像が安置されているそうです。一度ご覧になっては如何でしょうか?」


「……」


女王は何も答えなかったがサンタクは斑鳩詣での準備を始めた。





女王が重い腰を上げて斑鳩詣でをすると言いだしたのはそれから半月ばかり経っていた。

法隆寺へと続く参道を歩く女王にサンタクが


「此処は倭国の女性で初めて王となった推古女帝とその摂政だった厩戸の王子がお建になった寺だそうです。彼方に安置されている菩薩像はその厩戸の王子のお姿だと言われておりますが…あちら(新羅)から供として付いて来た者がピダム公に似ている、そう申すもので。奥方様にも是非ご覧頂きたく思いまして…」


サンタクの声は幾分震えていた。

仏像が安置されている伽藍に足を踏み入れた女王はその菩薩像を目にしてから魅いられたように一歩も動けずにいた。


(ピダム…)






月城、女王の執務室で女王がピダムに


「司量部令、私は武力で国を治めるのではなく、心をもって人々に安寧を与えたいと思っている。
どうすれば良いだろう?やはり仏の教えを使うのが良いのだろうか?」


「はい。陛下。人心を掌握するには救済と慈悲が必要不可欠と存じます。救済は既に農作機具の貸与、荒れ地の開墾、それ以外にも租税の免除などもされておられます。残る慈悲の心は寺を建て仏像や仏塔を造りそれを持って人々に仏の教えの素晴らしさを説けば宜しいかと…ピダムはそのように考えます」


「詰まりはこの徐羅伐の朱雀大路に一目で解るような壮大な規模の寺を建立しろと、そう言いたいのだな?」


「左様でございます。そしてそれは人心のみならず、他国に対しは神国の力を示すことになり得ます。陛下にとってこれ以上の政策は御座いません」


ピダムはそう言うとにこやかに笑った。


女王は頷くと


「宜しい、では寺の図面とその規模、塔もそうだが肝心な仏像の制作全てをピダム…そなたに一任する。着工の準備が整い次第、私にそれを告げよ!」


「はい、陛下。臣ピダム、御命を申しつかりまする」



それから一月が経った頃。

絵師と仏師を伴ったピダムが仁康殿を訪れた。


「この者達に陛下のお造りになる寺の仏像を作らせたいと存じます。恐れ多いこととは思いましたが…陛下のお姿をその仏像と致したく…陛下、私の望みをお聞き入れ下さいますか?」


「あい、解ったが……どうだピダム、私よりも美しいお前の姿を仏像にしたいと私は思うのだが…それでは駄目か?」


「陛下…」


女王の予期せぬ言葉に驚いたピダムに


「人はより美しい物に惹かれるものだ。ピダム…お前は私が出会った人々の中でも最も美しい顔と身体を持っておる。宮中の女官はお前のことを‘凍れる美貌の司量部令’と呼び、密かに騒いでいるのを私が知らないと思っているのか…私の望みこそを聞いて欲しいものだ」


満面の笑顔でそう告げる女王に逆らえるはずもなく…ピダムはこう答えた


「解りました。ピダムは陛下のお望みとあらば如何なることも致します。ですが陛下、それならば塔の内部を飾る壁画に陛下のお姿を模した天女の絵を描きたく存じます。此方はお受け願えますか?」






その夜、女王の閨は何時もよりも灯りが多く点され、女王はピダムがやって来るのを心待ちにしていた。


「陛下…入っても宜しいでしょうか?」

いつも通りのピダムの問い掛けにいつも通りに女王が


「入れ」


と短く答えると、髪を下ろし白い夜着の上に鈍色の上着を羽織った姿のピダムが現れた。

現れたピダムに向かって女王は



「ピダム…今宵はそなたの姿を堪能したいと思ってな。女官に命じて灯りを多めにした。女子の私がこんなことを言うのは作法に反するとは解っているが……ピダム…そなたの全てが見たい」



「陛下のお望みとあらば」


そう言うとパサリっとピダムは着ていた衣を全て床に落とした。


「やはり美しいな…お前は現世(うつしよ)に降りた神そのものだ。そんなお前を私は誰にも渡したくない。いや…出来ることなら他の誰の目にも触れさせなくない…」


うっとりとした眼差しで女王はピダムにそう言うと



「陛下…それは違います。私にとって、いえ神国にとって陛下こそが生きる神そのものなのです」


「陛下…私にもそのお美しい御体を見せて頂けないでしょうか?」


ピダムは女王に歩みより口付けをしながら夜着の帯を紐解き、夜着をスルリと肩から外した。

女王は微かに「あっ」と言ったがピダムの熱い口付けと抱擁にあらがうことが出来なった。



「陛下…なんとお美しい」


ピダムは女王の顔をそっと撫で、首から肩へ、そしてたわわな乳房を経て身体の線に沿って手を滑らせて行った。


「私こそ陛下の全てをこの目とこの身体に焼き付けたく思います。今宵はピダムの無礼をお許し下さい」


そう言うとピダムは女王を寝台に押し倒して女王が息もつけぬ程の快楽を与えた。

女王は仏の化身と交わり、幾度も天に上ってはその光に包まれ、至上の幸福を味わった。






目の前の仏像は芬皇寺のあの仏像を模したものに違いなかった。


「ピダム…お前の考えた神国の威信はここまで届いていたぞ」


女王は愛しい男の面影を宿す美しい仏像をずっと眺め続けた。


仏の名を冠する香り高きその名は…



今も女王の胸に生き続けている。





★☆★☆★

ピダムの乱後、倭に辿り着いたトンマンのお話でした。

まだピダムの乱をどう終結しようか

管理人はとっても悩んでおります(笑)

ですのでピダムが死んだのか、生きているのか…この時点では解らない。

ただトンマンは生きている筈はない。と思っているのは確かです。

電話もないですし、手紙も届けるのは非常に難しいかと。

スマホが大変なんて言っていたらトンマンとピダムに怒られそうです(>_<)





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Comment

波頭を越えて再び出会う

新羅から幾多の波を越えて難波津へつき行き交う渡来人達を見るトンマン、四天王寺とかにも行ったのかな…?ピダムを模した仏像に出会うなんてとっても素敵ですね。
仏像を見たトンマンの心はいつまでも見ていたく本当に離れがたく立ち去りがたく思うでしょうね…
海の向こうの決して心から離れぬ男を想い国を思うトンマンが強くそして美しいと思いました。
テヤン様の美しく強いSS  ̄(=∵=) ̄はとっても好きです

2012/04/02 (Mon) 19:31 | うさこ ̄(=∵=) ̄ #HuG4J.mM | URL | 編集 | 返信

再び出会う、その時まで


 ̄(=∵=) ̄様へ


こんばんは~(^o^)丿

>トンマン、四天王寺とかにも行ったのかな…?

行ったかもしれませんね!
善徳女王は多くの仏教寺院を建立して仏教の普及と興隆を図った方なので…
倭国に来たら寺院仏閣を見て回るかもしれませんね~


>ピダムを模した仏像に出会うなんてとっても素敵ですね。
> 仏像を見たトンマンの心はいつまでも見ていたく本当に離れがたく立ち去りがたく思うでしょうね…

そうですねぇ。
当時は絵に写すか、彫刻や陶磁器などでしか人の姿は残せなかったでしょうから
私だったらピダムの美しい姿を彫刻(仏像)にしたかも…と思ってお話を書いてしまいました(^^ゞ
絵だとピダムのフォルム(立ち姿の美しさ)を残すのは無理かと(笑)
あのチョンミョン公主やミシル璽主の絵はちょっと…(←すみません<(_ _)>)


> 海の向こうの決して心から離れぬ男を想い国を思うトンマンが強くそして美しいと思いました。

ピダムへの愛を胸に秘めながら、追われし国の繁栄を永久に願う。
トンマンだったらそうするとテヤンも思います。
うさこ様がおっしゃるようにトンマンは強くそして美しいですね!

トンマンはもう一度ピダムに会えるのか…
ピダムの乱はどう終結したとトンマンに伝わるのか…
テヤンにもまだ解りません(←私も行きあたりばったりですみませーーん)

コメントありがとうございました。
また遊びにいらして下さい(^_-)-☆



2012/04/02 (Mon) 22:46 | テヤン #- | URL | 編集 | 返信

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2012/04/04 (Wed) 19:12 | # | | 編集 | 返信

鍵コメ様へ


コメントありがとうございます♪

お返事遅くなって申し訳ありませーーん<(_ _)>

仏教の本を読んでいらっしゃるんですね?

どんな内容なのか非常に心惹かれてます。


> ピダムはドラマをみていると信心深いようには見えませんが

確かにそうですね。ピダムは神や仏は信じていなかったと管理人も思います。
彼は信じていなくてもトンマンの御代が平安無事に続くように、その為にはどうしたら良いのか
(民や他国に対して)その方法は色々考えていたのではないかと…そう思いたいのです。


> ピダム弥勒像見に行きたくなりました(^w^)

管理人もピダム弥勒像やトンマン菩薩像があったら毎日通いたいです(*^_^*)
レプリカ作って売り出しますかねぇ(笑)


2012/04/05 (Thu) 09:58 | テヤン #- | URL | 編集 | 返信

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