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SS私のピダム 外伝 蓮華草

昨日の不安定なお天気とはガラリと変わって・・・

今日は洗濯物を沢山干したくなるような良いお天気でした!!

そして本日辺りにナムギルさんの日本版「Into the Wild」が届いた方も多かったのではないでしょうか?

予約の中から50名×2 100名の方にポスターが付くそうです。

更に1名には等身大ポスター(もしかしたらこのブログで私が一緒に写メったあのポスター?)が付くのだそうです!!!!

さてさてご自宅に到着した荷物大きかったですか?

それとも普通の本が入るサイズでしたか?



今日のお話は外伝なのでパスワード記事にしようかと思いましたが・・・

危ないところはなさそうなので(笑)

パスワードをかけないことにしました。

ちょっと短めです<(_ _)>

120px-Wide_Chinese_milk_vetch_field-_Japan.png







蓮華の花が何処までも続く野原で長い手足を思いっきり伸ばしてピダムは昼寝をしていた。

(空が青いなぁ…)

長閑な昼下がり、雲だけがピダムの居場所を知っていた。




***

ムンノの使いで山向こうの薬坊まで紅人参を取りにピダムが家を出発したのは朝膳を食べて直ぐだったのに、陽が中天から西に傾き始めようとしてもピダムは戻って来なかった。

トンマンは流石に心配になり薬坊への一本道を一人で歩き出していた。

(全くピダムの奴はいつもこうだ。人が家事で手が離せないから、使いはピダムと決まっていて…くそぅ…彼奴だけ外の空気ばっかり吸って狡いぞ!)

とブツブツ一人事を言いながらも足は既に歩くというより、走っているという位に速くなっていた。

何だかんだ言ってもトンマンはピダムのことが心配で落ち着かなかった。

だがその想いが『恋』であることには全く気付いていないトンマンであった。

薬坊までは男の足なら1時間は掛からない。

急がずとも昼過ぎには充分に戻って来られる距離なのに。


早足で歩いた為に1時間もかからずに薬坊へと辿り着いた。


「すみませーん。何方かいらっしゃいますか?」


中から「はい」と言って店の主人らしい人が顔を出した。


「すいません、ここに背の高い、浅黒い顔の若者が紅人参を買いに訪ねて来ませんでしたか?」


「ピダムのことかい?」


「あっ、はい。それ、そのピダムです!」


フムフムと頷きながらトンマンをじっと見てから


「ああっ、昼前に来てあっちへ走って行ったよ」


主人はトンマンが来た方向と反対を指していた。

「えっ」と言う顔をしたトンマンに主人が言った。


「あんたがトンマンか…フムフム、ピダムが惚れるのも無理はないのぉ」


トンマンは主人が言ったことが耳に入らなかった。

其れよりもピダムの行方が気になった。






***

紅紫色の雲の上で寝ていたピダムは寝過ごしたことに気付くと急いで起き上がった。


(しまった。寝過ごしたか!)


ピダムは薬坊へ来る途中に隣村の市が今日立つことを思い出して、そこに買い物に行ったのだった。


(たまにはトンマンに甘い菓子でも買ってやるか…)

市は人で賑わっていた。

食べ物、雑貨、生活に必要な物がだいたい揃っていた。

ピダムはその中の、甘い匂いを漂わせて小麦粉に蜂蜜を混ぜた物を焼いている店で


「それ二人分くれないか?」


トンマンの分と自分の分とを購入した。

それから、フンフンと鼻唄交じりで機嫌良く市を見て回ると髪を縛る組み紐を見つけて、それも買うことにした。

そうして市場を後にして一つ山を越えた所に見事な蓮華畑を見つけると少し休むつもりで腰を降ろした。

余りに天気も良く顔を撫でる風がそよそよと気持ち良く、空をぼうっと眺めている内にウトウトと居眠りをしてしまった。


雲雀の囀ずる声が遠くに聞こえる。





**

ピダムはゆっくりと歩き出すと、山から下りてくる人影が見えた。

良く見るとトンマンが手を振って駆け下りて来るではないか?

更に眼を凝らすと幾分、いやかなり怒っているのが解った。

ピダムは心の中で「しまった」と何度も繰り返していた。



バチーーンっと頬を打つ音が辺りに響き渡り、ピダムが左頬を押さえながら涙目になっている。

打たれてもひたすらトンマンに謝り続けるピダム。

その姿にトンマンの怒りも徐々に収まって行く。


怒りが収まるとトンマンは赤くなってしまったピダムの頬を撫でながら


「ごめん、ピダム…痛かっただろう?」


ピダムは差し出されたトンマンの手をそっと握ると


「いや、俺が悪いんだ。ちょっと油断した俺が…ごめん、トンマン」


真剣になって謝るピダムの瞳の奥をトンマンは覗き見た。

ひたすらに深い…深淵の黒い井戸の底より更に深い所にあっても輝きを失わないダイヤモンドのようにキラキラと光続けるピダムの良心が其処にあった。

(この男の魂は何処までも純粋で…引き込まれてしまう)

トンマンは暫しピダムの瞳の中に心を置いた。

そのトンマンを其処から呼び戻したのは当のピダムだった。


「そうだ。すっかり忘れてた!」


懐に入っていた甘い香りのする菓子をトンマンの前に差し出した。

トンマンが不思議そうな顔でそれを受け取ると


「甘い物、好きだろう!」


ピダムが飛び切りの笑顔をしながらそう言ったのでトンマンの胸がドクンっと跳ねた。


(今のは何だ?)


その疑問も甘い菓子を一口食べると何処かに吹き飛んだ。


(美味しい!…ピダムはもしかしたらこれを買いに隣村まで?)


そう思った矢先にピダムが…


「トンマン、ちょっと後ろ向いて見て」


と言うのでトンマンは素直に背を見せた。

するとピダムは器用にトンマンの一つに結い上げた髪に赤い組み紐を結んだ。

鏡がないので自分では見ることが出来なかったが手の感触だけで、其が美しく編み上げられた飾り紐だと解った。


「ピダム、ありがとう。嬉しい」


そう言うとトンマンはピダムの胸にトンっと身体を預けて、両手をピダムの背中に回した。

ピダムもおずおずとトンマンの背中に腕を回すとそのままトンマンを抱き締めた。


「トンマナ」


別名を紫雲英と呼ばれる蓮華草の広がる野原で沈み行く夕陽に包まれながら二人は暫し幸福な時間を過ごすのだった。



(蓮華草には「あなたは幸福です」「あなたは私の苦痛を和らげる」「私の幸せ」と言う花言葉がある)



***

家に戻った二人は師匠のムンノにこっぴどく叱られ、その夜は腹を空かせながら二人寄り添って眠りに着いた。



ピダムは二人仲良く並んで蓮華畑に座り、そしてトンマンと甘い蕩けるような口付けを交わす夢を見。

トンマンはピダムと二人であの甘くて美味しい菓子を腹一杯食べる夢を見た。


「私の幸せ」の在りかは人各々。


ピダムの想いが報われる日は遠い…





☆最後までお読み頂き、ありがとうございました(^o^)/

ピダム&トンマンの青春時代を書くのはとっても楽しいです。

女王時代は儚げなお話になってしまうので、元気ハツラツな青春編も織り交ぜて書いていきたいです>^_^<

最後に「善徳女王」のブルーレイが発売されるようですね!

管理人はDVDは持っているので買わないつもりですが…

音楽の差し替えがない韓国放送時の物と同じなら絶対に買います(笑)

あのピダム無双のシーンの音楽だけは何回見ても違和感が(((^_^;)



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2012/09/16(Sun) 09:29

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テヤン

紫雲英(ゲンゲ)とも言うんですよ♪


Iさんへ

> わぁあ!若かりし頃のお二人ですね!!
青春時代トンピも大好きー!!
あの頃?はトンマン→ユシン♡だったからなー…(一_一)遠い目

外伝は主に二人の若かりし頃を書いています♪
そして設定もドラマとは違っていて…
ユシンは側にいないので安心して下さい。って誰が安心するの?(笑)


> 新鮮★
ピダムな一途な愛。。やはり萌ゆる♡

この頃は花言葉シリーズではありませんが…春だったのでお花に纏わるSSが多いですね。
新鮮と言って頂けて嬉しいです。
一途なピダム…この続きありますよ!!


2012/09/16(Sun) 21:35

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