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拍手7000打記念リクエスト SS私のピダム 翠雨(すいう)
皆さん、こんばんは~(^o^)丿
昨日は管理人の〇〇才の誕生日でした
リア友たちやこのブログで知り合った方たちからmessage&presentを頂きました。
ありがとーございました<(_ _)>
とっても嬉しかったです
歳を取るのは年々嫌になりますが…
皆から祝福されるのってやっぱり最高に気持ち良いですね♪

さてさてそれは置いて於いて…
今回のSSは自分へのpresentではなく…
遥かな昔、拍手7000打記念のリクエストを受けて置きながらずっと書けないでいた『外伝』を書いて見ました。
Sさ~~ん、長らくお待たせしてしまって申し訳ありません<(_ _)>
ただし『鎧』を纏ったカッコいい系ピダムではなく…新婚さんイチャイチャトンピの方を選択させて頂きました(笑)

新婚さんなのでパスワードを掛けた方が良いようなギリギリの表現が出て参りますが…
今回は久しぶりのリクエスト作品ですので掛けないことにしました。

ではでは続きをポチっとしてお読みになって下さいね~(^_-)-☆





「なあ、トンマン…」

「…」

「なあってば…トンマン…」

青々と生い茂る芦原を眼下に見ながら小高い土手を歩く二人連れ。
細身の身体にふんわりとした衣を纏った見目麗しい乙女は手折った芦の葉を持ちながらそれをぶんぶんと振り回しつつ、真っ赤な唇をツンと尖らせ両頬をぷっくりと膨らませて…まるで怒ったような表情で前をずんずんと大股で歩いている。
その後ろを項垂れながらとぽとぽと歩く端正な顔をした青年は前を行く乙女よりも頭一つ大きくすらりと背が高かった。
日焼けした浅黒い肌と鋭い眼差しが印象的なその青年が自分よりも五歩ほど前を行く、彼に取っては永遠の麗しの乙女であり妻であるトンマンに何かをもごもごと自信無げに話掛けている様子は、鈍色の衣に包まれた狼のようにしなやかで野性味を帯びたその均整の取れた立派な肢体とはおおよそ不釣り合いに見えた。
どうにも困り果てた青年ピダムは長いその脚を使ってトンマンの機嫌を直すべく彼女の前にタタタタッっと一気に躍り出ると両手を横に思い切り開いて『通せんぼ』の形を取った。

「なあトンマン…俺が悪かった。ごめん。ごめんなさい。……なあ、この通り謝ったんだから許してくれよ…」

そう言って両手で拝む格好をしながらトンマンを見遣ると次の瞬間息が掛かるほどに近付き、その深淵の眸で彼女の眸をじっと覗き込んだ。

「なっ、トンマン…なあ…」

何度も何度も同じ言葉を掛けて来るピダムを無視し続けるトンマン。
先ほどから足を止めて一歩も動いていない。
最も前方をピダムが塞いでいて前に進めないだけなのだが…
そんなぎくしゃくとした二人の髪や衣を爽やかな皐月の風がふぁさっと翻して行くと一斉に芦の葉がさわさわと鳴り始めた。
軽く目を閉じて幾分ふっくらとした腹の辺りに右手を添えて芦の葉が奏でる音に耳を傾けるトンマン

「暫くこのままにしてくれ、ピダム」

そう言うと手で腹を軽く擦りながら

「父さんは本当に酷い奴だな…そう思わないか?吾子よ…」

とまるで自分の腹に話掛けるようにそう呟いた。
するとその様子を見ていたピダムは伐が悪そうな顔をしながら

「なっ、トンマン、酷いじゃないか!何もそこまで言わなくても…」

ピダムがうろたえる姿をちらっと横目で伺いながら

「だってそうだろう!お前がしたことを思えば…なあ、吾子や」

ピダムは結い上げた黒髪が解けるくらいな勢いで頭を左右に振りながら

「違う、違う、違ーう!あれはわざとじゃないんだ。俺、寝ぼけてて…だからごめん、許してくれよ、なあトンマン…」

もうこれ以上は無いと言うくらいに困り果てた顔をしている夫であるピダムにトンマンは唇の両端をキュッと上げて微笑むと

「解っている、ピダム。お前が腹を蹴ったのがわざとじゃないのは…だけどちょっとだけお前を懲らしめて見たかったんだ!」

「えっ?」

っと言ったきりポカンと口を開けて直立不動で突っ立っているそんな姿を見たら師匠のムンノの鉄槌が飛んで来そうなほどに間が抜けた顔をしているピダムに

「なんて情けない顔をしてるんだ、ピダム」

「だって…」

「仮にもお前は神国の守りの要と謳われる『国仙』の技を全て伝授された者。将来、この国を背負い『三国一統』を成し遂げる崇高な目的に向かって日々心と技を磨き、身体を作る為の鍛練に励んでいると言うのに…」

やや涙目のピダムは

「だって…俺にはトンマンとその腹の中にいる子の方が大事なんだ。確かに『三国一統』は俺とトンマンが生涯を掛けるべき大業だけどさ…」

「だけど何だ?ピダム…」

「だけどどう考えてもやっぱりトンマン、俺にはお前の方が大事なんだよ!!!」

「…ピ、ダム」

この世の全てと引き換えにしても良いほどに愛しく思う身重の妻の身体を宝物を扱うように優しくその長い腕で包み込むとピダムは彼女の美しく澄んだ茶水晶の眸をじっと覗き込み

「許してくれよ、トンマナ…なあ…なっ、なっ」

何とも甘ったれた声音と表情とでそう懇願し終えると真っ白な歯を見せながら屈託なく笑うピダム。
真っ青な空に輝く太陽のように温かくて慈愛に満ちたその笑顔はトンマンの心を一瞬の内に解かすほどに耀いている。
そんな若き夫が己に向ける魅惑の笑顔から暫くの間目が離せずにいるトンマン。
するとキラキラと煌めく黒曜石の眸をそっと閉じた夫の美しい顔が段々と近付いて来るのを感じたトンマンが

「じゃあ、仕方ないな。ピダム…お前のしたことは許すけど…代わりにお願いがある…」

目の中に入れても痛くない新妻に口付けをしようと思っていた夫は突然聞こえて来た妻のやや低い声音に驚き、ぱっと目を開くと

「えっ、お願い?」

「うん、そうだ!」

「俺に出来ることなの?」

「うん、出来る…と思う」

そう言ってトンマンは背伸びをしながらピダムの耳元に唇を近付けるとこう囁いた。

「あのね、ピダム。この子が産まれる時には必ず側にいて欲しいんだ。駄目か?」

「ふん、なーんだ。そんなことか…」

「えっ?ピダム、そんなことって?」

「そんなの最初からそうするつもりでいるよ!安心しろ、トンマナ」

「ピダム、ホントに?」

「ああっ、ホントさ。何故嘘をつく必要がある?」

「嬉しい、ピダム!!!」

満面の笑顔を浮かべてピダムの背中に手を回すとピダムをギュッと抱き締めるトンマン。
妻が己に向ける愛情表現に満足したピダムは妻のややふっくらした身体をふんわりと抱き締めると彼女の背中をそっと撫でながら

「不安なんだろう?…だから一緒にいるよ」

「ピダム…」

「仮にも俺は薬師だ。新米だけどな。最善は尽くすし、師匠もきっと側にいて助けてくれる。だから安心して子どもを産め…俺がずっと側にいてやるから」

「うん、うん、ピダム…」

そう言って優しい夫の胸に顔を埋め夫の醸しだす枯れ草のような香りを胸一杯に吸い込む妻。
優しく優しく彼女の背中を撫で続ける夫。

「はぁ、何だかお前の匂いを嗅いだら安心した」

と上を向いたトンマンの眸がピダムのそれと重なって微笑み合う。
じゃれあうように互いの鼻と鼻を擦り合い…
自然と唇と唇を近付けぴたりと重ね合わせると息も着けぬ程の熱い口付けを始める二人。

うん…ピダム…はぁ、好き…

俺の、トンマ、ナ…

ピダムの掌がトンマンの髪を項を背中を移動する度に彼女の喘ぐような息遣いが聴こえてくる。
その淫らに己を誘う甘やかな嬌声にピダムは本能のままに妻の口中により深く舌を差し入れては妻のそれと絡ませ合う。

ぁぁん、ぅぁぁぁ、はぁぁぁ、んぁ…

愛しさが心の壁を破ってこんこんと溢れて流れ出るような二人きりの時が過ぎて行く。

やがてトンマンはピダムの齎す愛撫によって下肢が蕩けて花の奥深い処からトロリとした蜜が流れ堕ちて来るのを感じるのと同時に胎動を感じるとピダムの背中をトントンと打って『離して!』と合図を送って見せた。
だが新妻との久方ぶりの濃厚な睦事に没頭していたピダムはそれが何の合図か解らずに一向に止める気配が見られない。
仕方なしにトンマンは身体をほんの少し捻ってピダムの唇から己の唇を離そうとしたが身体をほんの少し動かした瞬間、ピダムの力強い腕に阻まれて結局は無駄な努力に終わってしまった。

ピダムのバカ…何で気がついてくれないんだ!

そう心の中で思っては見たものの懐妊してから今まで、腹の中の吾子に感けてピダムの男としての有り余る身体の欲求を受け入れずに来たことを思うと暫らくの間は時折子どものように自分に甘えて来る夫の自由にさせてやろうと考え直す心広き新妻であった。

今夜はピダムを受け入れてやらないと…
きっともう我慢の限界に来ているのだろう。

愛しい新妻がそんなことを考えていることなど露知らず…
若き夫は久しぶりに触れた妻の体温と妻の放つ梔子のような甘やかな香りで頭がぼうっとしてしまい未だ夢の世界に一人漂っていた。

トンマン、何て良い匂いなんだ!!!
子が出来ると女人はこんなにも甘い体臭を醸しだすものなのか?
首筋でさえもこんなに良い匂いなんだから…

と、突然ピダムの唇が己の唇から急に離れたのでトンマンはそれまで足りていなかった空気を胸一杯に吸い込むことが出来た。
一方のピダムは唇を離すと妻の薄手の衣の袷をぐいっと下に引っ張って見せた。
すると雪のように白い…露わになったふくよかな乳房がぷるんと顔を覗かせた。
空かさずそれに舌を這わせ始めるピダム。

「トン、マン…」

「んぁぁぁ、気持ち良い……でも、駄目!ピダム」

妻の大声にびっくっとするピダム。

「何故?どうして?」

トンマンは顔を真っ赤にしながら

「こんな所で誰かに見られでもしたら嫌だし…」

「嫌だし…」

「それに汗を掻いたから風呂にも入りたい。今日は師匠もいないし…家に帰ってからでは駄目か?ピダム」

薄茶色の眸がうるうると揺れ動く。
ピダムは顔も身体も真っ赤にしながら今にも涙が溢れ出しそうなトンマンの美しい眸に魅入られたように首を縦にこくんとして頷いた。

「ああ、うん、そうしよう」

ピダムはそう言うとやや乱暴に下ろした衣をそっとたくし上げてトンマンの額に軽く唇を充てた。

「ごめん、つい夢中になって…」

首をふるふると横に振って

「ううん、良いんだ。こればかりは私にも責任がある」

「責任?トンマンにか?」

「うん、お前を我慢させていたのは私の罪だ。新妻としては落第だな」

そう言ってクスっとトンマンが笑うとピダムも手で頭を掻きながら…

「じゃあ今晩は良いの?しても?」

「うん、しよう。でも優しくしてくれないと駄目だからな!!!」

両手を頭の後ろで組みながらピダムは嬉しそうに

「ちぇっ、仕方ないなぁ。優しくすれば良いんだろう?」

口から飛び出す言葉と裏腹な態度にトンマンは噴き出しそうになりながらも

「もう帰ろう、ピダム。あまり疲れるとそうも行かなくなるからな…」

「はいはい、奥さま。このピダム、どこへなりともお供仕ります」

「うん、じゃあ腕を組んで帰ろうか、ピダム」

二人の笑い声が葦原を吹く風よりも速く駆け抜けて行った。




***
風呂上がりの新妻の髪を持っていた布で拭き終わると櫛で丁寧に梳かし始めるピダム。
鏡越しに夫の美しい細やかな指をじっと見詰めるトンマン。

「お前の指は本当に美しいな…」

そう言われた夫は新妻のぬばたまの黒髪の美しさに見とれていた為か一瞬返事が遅れてしまった。

「ん?俺の指がどうしたって?」

新妻はやや機嫌を損ねながらもピダムの左手を取ると頬に当てて

「お前の指は美しいと言ったんだ。聞いてなかったのか?」

「うん、ごめん。トンマンの髪に見とれてた」

素直に自分の想いを口にする夫が愛おしくなったトンマンは扇情的な眸をピダムに向けて

「ふうん、そうか。私はそんなに美しいか?」

「うん、とても綺麗だ」

「じゃあ、こうしてやる。だから動くなよ、ピダム」

そう言うとトンマンは着ていた夜着をするりと肩から落とすとピダムの指を掴んでチュッと口に含んだ。

「ト、ン、マナ…」

新妻の雪のように白く輝く滑らかな肢体と己の指を飲み込んだ真っ赤な唇。
蛇のように己の指に絡みつく舌の動きがあまりに刺激的で…
ピダムは顔を真っ赤にしながらも半身の一点に身体じゅうの血液が凝縮されて行くのを感じていた。

「どうしたの?そんなにしたら我慢が効かなくなってしまう」

「我慢しなくて良いんだ。ピダム」

「でも、そんなにしたら…ぁ、ぅん…」

いつの間にか新妻の手はピダムのそれをしっかりと握っていた。

「ピダム、ここに座れ」

今まで自分が腰掛けていた椅子を指し示してピダムを座らせるとトンマンは顔をピダムの半身に沈めるのだった。




**
夜半に雨が降り始めた。
青葉茂れる頃に降る『翠雨』
その雨が滴る音で目覚めたトンマンは暗闇の中で己をじっと見詰めるピダムに気がついた。

「まだ起きていたのか?寝ていないのか?」

「うん、何だか今宵は目が冴えてしまって眠れないんだ」

妻の寝乱れた髪をそう言ってから指で撫でつけるピダム。
心配そうな顔をしてピダムを見詰めるトンマン。

「それもやっぱり私のせいだな…」

「ん?」

「ずっとお前に我慢させてしまっていたから」

「うん、そうかもしれないな。いや、そうに違いない」

「ごめん、ピダム。これからは体調が良ければ毎日しよう!」

「ホントに?トンマン」

「うん、本当だ」

再び互いの鼻を擦り合わせ、何度も啄むような口付けを交わす二人。
その間にも雨音はどんどんと酷くなって行った。

「そう言えば師匠は今どの辺りにいるんだろうか?この雨で難儀してはいないだろうか?」

「流石、トンマナ。俺とこんなにしてるのに師匠の心配するなんて」

「ああっ、また悪かったな。ピダム」

ピダムは新妻の額をちょこんと小突きながら

「悪くないさ。俺はそんなトンマンが大好きなんだから」

「もう、ピダムの意地悪!!!」

「意地悪で悪かったな。どーせ俺は嫌われ者ですよ。誰にでも好かれる俺の奥さまと違って…」

そう言って横を向いてしまった甘えん坊の夫の背中に身体をぴたりと添わせた新妻は

「私はお前が人に嫌われたとしても…どんな噂が流れようともお前を信じている。ピダム、この世で私の心を分け合えるのはお前だけだから…お前が好きだ。お前を愛している。お前だけ…だ…」

そう低い声音でピダムに愛の告白をするトンマン。
滅多にそう言うことを口にしない新妻の告白に意気揚々として後ろを振り返るピダム。

「トンマナ…俺も愛してる。だからもう一回しても良い?」

「…」

「なあ、トンマナ…あれ?」

新妻の顔に己の顔を近付けると…
眸は閉じられ…すやすやと寝息を立てて妻は眠っていた。

「疲れたんだな。当り前か…普通の身体じゃないんだものな…」

ピダムは隣で眠る美しくも賢い…いずれは大神国の至高の位に昇る女人の寝顔を愛しげに見詰めるとこう囁くように言った。

「お前の人生はこれから険しさを増す。俺に出来るのは…お前が辛く寂しい時は太陽のようにお前を照らす光となり、心が乾いてどうしようもない時はお前を潤す雨水になることだけだ。いつもいつでも側にいるよ。決してお前を一人にはしない。愛しているよ、俺のトンマナ…」

ピダムはトンマンの細い指に己の指を絡めた。
そのまじっとしていると先ほどまで激しく降っていた雨が幾分小ぶりになったのが解った。

「もう直ぐ止むな…」

ピダムは明日の朝餉に残っていた鷄と米を合わせてクッパを作ろうと算段するとそっと目を閉じた。


雨はピダムの予想通りそれから半時も経たない内に止んだ。
久方ぶりに降った恵みの雨は木々や作物を潤し…
トンマンとピダムと言う若い夫婦の上にも恵みを齎す雨となったのは言うまでもない。







終り。




☆最後までお読み下さり、ありがとーございました<(_ _)>

『翠雨(すいう)』と言うのは青葉に降る雨を言うのだそうです。
時期によっては緑雨、麦雨とも言い、草木を潤す雨と言う視点で甘雨、瑞雨と区別されます。
『緑雨』は新緑の頃の雨。『麦雨』は麦が熟する頃の雨。
『甘雨』は草木を潤う雨。『瑞雨』は穀物の成長を助ける雨。
微妙な違いで『雨』の表現も沢山あることを知りました♪
日本語って奥が深いですね~

そしてこのお話は『夏瓜』から数カ月後のトンピを設定して見ました(^_^)v
未だにラブラブ…一生ラブラブの夫婦として『外伝』は書いていくつもりでおりま~す。


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