風の歌声

ピダム&男前を愛する管理人の萌えブログです♪

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蘭陵王 SS合歓木夫婦 その壱 ~天女と軍神の物語~

皆さん、こんばんは(^o^)/
台風10号が日本列島をほぼ縦断してますね(>_<)
管理人が住んでる地域はそれほど台風に寄る影響を受けてはおりませんが…
それでも窓の外で聞こえる風の音は凄まじいです
どんどんと酷くなってる見たいです(T^T)
西の方に住んでいる方、これから台風が向かう北に住んでいる方たちはさぞ大変な思いをされていると思います。
台風10号が一刻も早く日本列島から離れてくれることを切に祈っております。


本日…
台風接近により一日中、家に閉じ籠っていたテヤンさんは懲りることなく『蘭陵王』にどっぷり浸かっておりました(^^ゞ
Blu-ray観賞…合間に二次小説を書き書き…再びBlu-ray観賞♪
蘭陵王・高長恭さんに激LOVE状態

実は昨日…シネマート六本木で上映されてる『ライズオブシードラゴン』なる中国映画を観て参りましたぁ♪
だって蘭陵王の中の方@ウィリアム・フォンさんがユーチ役で出演されているんです(^^ゞテヘッ
シネマート六本木と言えば皆さん、ウリ・ナムギルさまの映画祭が開催された…あの映画館ですよぉ!!←もしかして『海賊』もここで公開なんてことも有り得るけど…出来ればもっと大きな画面で観たいなぁと思うテヤンですf(^_^;

毎日観てる『蘭陵王』のドラマの中では蘭陵王@フォンさんの声は別の声優さんが吹替えしてて…←中国語でですよ‼
テヤンさんは昨日初めてフォンさん自身の生声で映画を観ることが出来たのです。
結果…身も心も舞い上がった舞い上がった(´∀`)
そして蕩けました~(爆)
こんな感じに浮かれまくってるテヤンさんは『蘭陵王』の二次小説を書いちゃったので今宵はその壱をUPしたいと思います。
興味のある方は続きをポチっとしてお読みになって下さいね~>^_^<








「夫人、夫人…どちらにいらっしゃいますか?」

白い螺鈿細工で彩られた黒塗りの美しい屏風を背飾りにした化粧机の前に座り込んで先程から一心不乱に針を動かしている女人がいた。
彼女の愛して止まない夫は斉国の不敗の軍神『蘭陵王』
美し過ぎる顔(おもて)を恐ろしげな仮面で隠し闘いに臨む姿は将に神が地上に降臨したが如く…荘厳かつ華麗。
早世した文襄帝(実際には皇帝位に就いていない)の第四子として生まれた蘭陵王・高長恭は普段は通り名の『四兄』或いは『四爺』と呼ばれ、王府のある鄴城(斉の都城)で彼の名と顔を知らぬ者はなく、身分を問わず誰に対しても真摯に接する彼の姿勢は皇族としては異端と評されていたが長年に渡る燐国周との戦闘によって貧困に喘ぐ斉の民草にとって蘭陵王こそは『最後の希望』『斉の屋台骨』『乱世の救世主』として皇帝や皇太子よりも敬われていたのだった。

若き頃より戦場に身を置くことが多かったそんな彼にも大切にしているお気に入りの上衣があった。
初陣を勝利で飾り凱旋した折りに祖母である皇太后から賜りし深緋色(こきひいろ)の地に褐返色(かちがえしいろ)を重ね豪奢な金糸で鳳(おおとり)の縫い取りがされた色鮮やかな一着。



昨晩遅くにその衣の袖口が綻んでいることに偶然気付いた雪舞はそれからずっとそれが頭から離れないでいた。
彼女は今将にその心配事を嬉々として解消している最中だったのだ。

幾度となく訪れた生死の危機を蘭陵王と共に乗り越え、皇太后から『鄭』姓を賜った後、孫娘として公主の身分で輿入れし、晴れて蘭陵王の正妃となった楊雪舞は斉は元より敵国周に住む民草からも『天女』と称され絶大な信頼を寄せられる存在だった。
『天女を得た者が天下を得る』
嘗て王を助け乱世を集結させたと言う伝説の巫族の天女巫咸(ふかん)
奇しくもその子孫である雪舞が天女の再来と人々から持て囃されるようになったのは単なる偶然なのか…
楊雪舞は絶世の美女では非ず。
蘭陵王を愛する普通の娘なれど…
己の身を犠牲にしても他者へ献身する姿勢。
皇帝にさえも苦言を呈し、己の信念を決して曲げずに相手を真っ直ぐに射ぬく正義の心を宿す眸を持ち、どんな困難に陥ろうと最後まで諦めない姿とが相俟って『独特の美人』と評されていた。


「夫人、夫人…こちらですか?」

中庭の方から再び自分を呼ぶ侍女小翠の声に今度は気付いた雪舞はゆっくりと顔を上げて元気な声で返事をした。

「小翠、ここにいるわ~」

「夫人、失礼致します。こちらがつい今しがた王府に届けられました」

そう言って部屋へと入って来た小翠が両手いっぱいに有り余る程に持っていたのは水鳥の羽根のようにふんわりとした薄紅色の可憐な花を垂わわに咲かせた合歓木の花束だった。



「まあぁぁ、綺麗ね!」

「はい、とても綺麗です」

「それに何て見事な枝振りなのかしら…」

「はい、夫人…」

その場から一歩も動けず摩訶不思議な形をした合歓の花に魅いられる雪舞。
初めて合歓の花を見た訳でもないのに…
こんなにも合歓の花が美しいと思ったのは今回が初めてだった。
それほど送られて来た花(枝振り)が見事なのだと言うべきなのだろう。
心の中でむくむくと頭をもたげる雪舞の十八番・好奇心。
こんなに美しく可憐な花からはどんなに良い香りがするのだろうかと雪舞は合歓の花に顔を埋めるとくんくんと匂いを嗅ぎ始めていた。
王妃らしくない雪舞の所作を間近で見ていた小翠がクスリっと笑う声が聞えはしたが雪舞はそれに臆することなく合歓の花が醸し出す甘ったるい香りを胸いっぱいに吸い込んだ。

ふうぅ、とても良い香りだわ。
まるで殿下の下さる口付けのように円やかで甘やかで…

身も心も結ばれてから久しいと言うのに…
いつまでも新婚気分が抜けない…
いや、決してそうではなく…
まだ幼き日に黒衣を纏った客人に祖母が語った蘭陵王に課せられし哀しき命運(さだめ)を盗み聞いて以来、王に憧れ王の役に立ちたいと思い続けて来た雪舞とって王はこの世の全てに匹敵する存在となっていた。
雪舞はそっと目を閉じると深山にこんこんと湧き出る(いずる)泉のように清らかな夫・高長恭の薄茶色の透き通った眸を心に思い描いて見た。
魂までもが吸い込まれてしまうほどに美しい両眼がそっと閉じられると次の瞬間ぴたりと己の唇に吸い付くように添えられる柔らかくて熱っぽい夫の唇の感触。
それを思い起こした雪舞は頬を紅く染めながらぽってりとした己の唇に人差し指をそっと充てた。
唇を抉じ開け歯肉の隅々まで優しく愛撫しながらきゅっと舌に絡み付いて来る夫の力強い舌先の生々しい感触までもが記憶の底から甦ると身体の中芯に情欲の焔が灯り下肢からとろりとした甘露が流れ落ちるのを自覚し驚愕する。
心の臓がばくんばくんと早鐘を衝いたように音を立てて鳴り出し、頭の中はまるで濃霧が掛かってしまったかのように思考までもがぼんやりとし始める。

殿下…ああ、殿下…
いけないと解っているのに貴方を独り占めしたいと思う貪欲な私がいます。

雪舞は両腕で己をぎゅっと抱き留めた。
まるで欲深さを戒めるかのように…
理性ではそう思えども合歓の花の桃のような芳醇な香りの誘惑は格別で…純真無垢な心を持つ雪舞に夫・高長恭との密かな睦事を連想させるには充分だった。
それから暫くの間、微かな風に吹かれてふわふわと揺れる合歓の花の美しい様を楽しむ雪舞。
と突然、花束を抱えてじっと立っていた小翠が「あっ」と小さな声を漏らした。
その声で夢か現か解らぬ世界からはたと目覚めきょとんとした表情で小翠の方を向く雪舞。

「はっ…(私ったら何を…)小翠?どうかしたの?」

「申し訳ありません、夫人。せっかく楽しんでいらっしゃったのに」

雪舞は首を横に振りながら

「良いのよ、小翠。それよりどうかしたの?」

「はい。ほら、此処に…右側の枝の尖端をご覧になって見て下さい」

「えっ、あら、まぁ、こんな所に…」

「それ、それです」

「一体誰が結んだのかしらね?」

くるくると捲れし滑らかな獣の革を開いて見ると其所には力強くも美しい文字が見慣れた筆跡で書かれていた。
何処の誰から送り付けられた物なのか雪舞は直ぐにそれを理解した。

『楊雪舞、蘭陵王とその後上手くやっているか?この合歓木の様に夫婦円満であれば朕は何も言うことはない。一刻も早く、蘭陵王の子を産むが良い。だがもしそうでないのなら蘭陵王など佐々と未限って何時でも周へ来るが良い』

見る見る内に顔を赤く染めていく雪舞が心配になった小翠は

「夫人、どうかしましたか?お顔が真っ赤ですよ!」

「えっ?」

空かさず化粧机の上に置いてあった手鏡を手に取り覗き込む雪舞。
首元まで真っ赤になっているのを確認すると美しい花の送り主に対しての何とも言えない怒りがこみ上げて来るが解った。

もう…阿怪…いえ、宇文邕ったら…
その葉がぴたりと重なり合う様子から『夜合花』とも呼ばれる合歓木をわざわざ送りつけて『夫婦仲良くやってるか?』ですって!
もう本当に何時も何時も上から目線なんだから!!
そうとも知らずに甘い香りに誘われて不埒なことを想像した私も私だけど…
この事を夫が知ったら又焼き餅を焼いてどんなことを言い出すことやら…
は~ぁ、男の人たちって…
いえいえ、やんごとなき皇族として生まれ育った人達って本当に面倒臭い人たちばかりだわね。

と、少しの間眉間に皺を寄せて考え込んでいた雪舞であったが、気を取り直すとその後に書かれた文も一気に読み終えた。

『それはさておき…来る月の朔日に貞の袴着の儀式を執り行おうと思っている。『天女様には是非参列して欲しい』と貞が申しておる。此度は一月とは言わぬ。十日ばかりで良いから周に来て貰えないだろうか。貞が待っておるぞ』

「えっ?貞の…」

思わずそう声を発してしまった雪舞。
心配そうに雪舞の顔を覗き込む小翠。

「夫人?貞とは一体何方ですか?」

「えっと…それは…何でもないのよ!今度時間がある時にゆっくり話すわ。それより小翠、今夜は腕に縒りを掛けて殿下の為に夕食を作るわよ!祖母上、もとい皇太后様の所に行って羊肉と香辛料を頂いて来て貰えないかしら(あの鄭児の作った羊肉の煮込み…悔しいけど殿下美味しそうに食べていたもの。きっと羊肉が好物なのだわ)それと…お風呂に入れる花弁も用意しなくちゃ」

「はい、解りました。夫人」

そう返事をして踵を返す小翠に向かって

「小翠、やはり二つを用意するのは大変だから…花弁は私が庭で摘むわ。貴女は急いで皇太后宮へ行って来て頂戴」

「はい、夫人。それでは急いで行って参ります」

「うん、小翠、お願いね」



***
日もとっぷりと暮れて夜の帳が降りる頃…幾万の星々が夜空を覆い煌めき始める。
夫である高長恭と結ばれる以前に斉の軍営が張られていた壺口関近くの蓮池で二人一緒に流れ星に願いを掛けたあの美しかった夜のように今宵は星がきらきらとさざめき合い、時折空を駆け降りて行くのが見える。
そんな星々たちが流れ落ちる微かな音が耳に届きそうな程に静けさに包まれし夜も更け…
ギギギギギッ…ガタン。
宵闇の静寂を打ち破ったのは一頭立ての馬車が王府の門の前に停車する音だった。
門番が門の扉を開ける鈍い音…
使用人達が門に向かって小走りに駆け出す音…
その内に主人を迎えた王府全体が自然と活気を帯びざわざわとざわめき出す。

殿下がお戻りになられたのだわ。

髪を緩やかに結い上げ頬に紅をほんのりと挿し…
大粒の真珠が幾つも縫い付けられた真っ白な絹織物で誂えた豪奢な衣装に着替えを済ませ王妃らしく装った雪舞も宮廷から戻った夫・高長恭を出迎えようと急いで広間を飛び出していた。



蘭陵王府の象徴・鳳凰の紋様が彫られた渡り廊下を通り過ぎ、その先にある朱塗りの鳥居が聳え立つ場所までやって来ると此方へ向かって歩いて来た夫に出会(でくわ)した。

「雪舞、今戻った」

「お帰りなさい、殿下。今日も一日お疲れさまでした」

眸と眸を重ねて微笑み合う二人。

「うむ、今日も一日変わったことは無かったか?」

「ええ、これと言って変わったことはなかったわ。殿下」

そう言うと雪舞は長恭の腕にするりと腕を絡めて微笑んで見せた。
雪舞の可愛らしい仕草に目を細め自然と頬が緩む長恭。
雪舞はじっと長恭の眸を覗き込みながら

「殿下…お風呂が先?それともお食事?」

「んっ…どうした雪舞?今夜はご機嫌だな?」

「えっ、そ、そうかしら…」

「ん、何時も帰りが遅いと言って怒るのが常なのに…今宵は何時もより優し過ぎる気がする…のだが…」

口角を幾分下げながら自信無さ気にそう言う長恭に最早軍神の面影はない。
そんな困り顔をした二枚目半の長恭を見て『ぷっ』と吹き出しそうになりながらも雪舞は何とか冷静さを保って

「殿下…気のせいですわ」

と軽く嘘をついた。

「そうか…気のせいか…」

「お部屋に御酒と殿下のお好きな料理を沢山用意してあります。さあ、参りましょう、殿下」

「んっ」

空かさず長恭の手をぐいっと引っ張る妻・雪舞。
黙って妻のされるがままの夫・長恭。
毎朝使用人たちによって整えられ美しく磨かれた中庭の渡り廊下を二人睦まじく並んで歩む姿は幸せを絵に描いたようで…見る者全てを魅了する。
蘭陵王府を震撼させたあの一連の騒動から早一年。
あの頃を思うと今の静かで落ち着いた王府の日々がとても貴重なもののように思えていた。

王あっての蘭陵王府であり…
その王が愛する唯一の女人楊雪舞が幸せでなければ王府に夜明けは来ない。
王府を包むこの穏やかで優しい空気が永遠に入れ変わることがないように…
蘭陵王府に仕える全ての者たちは心の底からそれを望むのだった。


続く。





☆最後までお読み下さり、ありがとうございましたm(__)m
続きはまだ書けておりませ~んがプロットは出来ております♪
そもそも『蘭陵王』の二次小説を何故書いたのか…勿論、自分が好きだからと言う理由もありますが…
テヤンブログを訪問される方の中で検索ワードが『蘭陵王二次小説 R18』ってのを見付けて…
期待されてる方がいるなら書かねば!って感じで書いたんですが、まだR指定しなければならないシーンには達してません(笑)
多分その弐ではご披露出来るのでは…そう思っておりま~す。
仕上がり次第UPする予定です。
のんびりお待ちになって下さると助かりま~すf(^_^;


管理人テヤン


追記…加筆する場合もあるので悪しからず(^^ゞ

その①『龍』の縫い取り→『鳳』に変更しました。斉の護り神は鳳凰なので(^^ゞ
その②宇文邕の前に『阿怪』を追加
その③文襄帝の所を加筆しました。



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