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蘭陵王 SS紅焔 ~天女と軍神の物語~

 01,2014 22:15
皆さん、こんばんは~(^o^)/
いよいよ師走🎄に突入しましたねぇ~
毎年毎年12月に入ると気忙しくなるのは何故なのでしょう❔(°∀°)
そして明日(火)には寒気団❄がやって来るとの予報が…
ああっ、どないしよう💧
管理人寒い⛄のは苦手なんですよ~

忙しさ&寒さのダブルパ~ンチ👊を受けた気分ですが…
重ね着してホッカイロいっぱい貼ってこの冬の始まりを何とか乗り切りたいと思っております✊‼


今回は『延宗さま』メインのSSをお届けするお約束だったのですが…
残念ながら7割くらいの所でストップしてしまっています😓
実は…延宗さまが行方知れずになってまして管理人は待ち惚けを食らってる状態なんですよ😖もぉ~、五弟のイケズ⁉何処に雲隠れしちゃったの😠💨
あっと皆さん、このことは小翠には内緒にしておいて下さいね~、高家の平和の為に…なぁんて(笑)


約束を守れずに申し訳ありません😞✋💦
代わりに…と言うよりは後から書き始めた『紅焔』と言う今回お届けするSSが先に書き上がったので本日はこちらをUPしたいと思います🎵
蘭雪メインのSSです。
暑苦しく…果てしなくくどいのでご注意下さい(笑)


洋装でもとっても男前の我らが殿下!こんな顔で見詰められたら…ニーニーさんが裏山♥

宜しければ続きをポチっとしてお読みになって下さいね~🙇




錆鼠色の垂れ込めた雲から細かな雪が次から次へと絶え間なく舞い落ちる凍てつく冬の晩。
昼間日向で元気良く雪遊びに興じていた一人息子の平安はすやすやと寝息を立てて疾うの昔に夢の中にいた。
薄暗い部屋の真ん中に暖を取る為に置かれた鉄製の火鉢の中では火の点いた薪が勢い良く燃え盛り…
紅焔が時々ぱっと跳ねるように揺らめき立っては直ぐに消えて行くのが見える。
その様子をこの家の主である高長恭は随分と前から椅子に腰掛け両肘を机に付いてぼんやりと眺めていたのだが…
寒さを凌ぐ為に強めの酒を口にしていた長恭はついうとうとと眠り込んでしまった。
それから暫くの間は暗がりの中で動く物なく真っ白な雪が地上に深々と降り積もる音と火鉢の中でぱちぱちと焔が跳ねる音が微かに聞こえているだけだった。

ばちんっ
突然大きな音と共にそれまで小さな焔を上げては直ぐに消えていた火鉢の中の焔が激しく燃え上がり…
ゆらゆらしながら次第に鳳凰の形を為したかと思うと再び形を変え始め…



遂には目映いほどに美しい一人の女人の姿を形造った。
春の芽吹きを思わせる若草色の衣装を纏った女人は震える掌を己の胸に押し充てトクトクと波打つ鼓動を確かめると安心したように目を瞑って息をふうっと吐き出した。
それから透けるように白い腕を恐る恐る伸ばして目の前の机に突っ伏して眠る長恭の縮れた長い髪にそっと触れた。
見ると女人の目からは涙が溢れ頬を伝わり雫となっては床板にぽとぽとと落ちている。

「殿下…」

暗がりに消え入りそうな小さな小さな声音でそう長恭を呼んだ女人は今は亡き彼の愛妻・楊雪舞その人であった。

雪舞はほんの少しの間愛しげに長恭を見詰めていたが何も羽織らずに寝込んでいる長恭が風邪をひいてはいけないと…
側の椅子に掛けてあった豪奢な金糸の繍が付け加えられてはいたものの見覚えのある天色(あまいろ)の上衣を手に取ると長恭の背中に掛け広げ…
次いで長恭を後からふわりと抱き抱えるとその背に頬をぴたりと寄せて長恭の温もりに浸った。

殿下…殿下…ずっとこうしたかった。

凍えていた長恭の体は雪舞の体温によって徐々に温められると手足の先まで温もり長恭はその心地好さからうっすらと瞼を開け無意識の内に

「雪舞…」

と愛しき妻の名を呼んでいた。
突然名前を呼ばれた雪舞はびくりっと体を震わせはしたが

「殿下…」

と再び狂おしいまでに愛しい男の呼称を口にした。

耳に届くは懐かしき人の優しい声音。
肌から伝わるは毎夜狂おしいほどに求め続けた愛しき人の温もり。

雪舞が己を呼ぶ声を耳にした長恭は未だ夢から覚めてはいないのだろうと己の頬を二度三度ぱちんっと打って見た。
痛みを感じたことからどうやらそれが夢の中ではなく現実らしいことに気付くと

「雪舞?雪舞なのか?」

そう言って背中にぴたりと身を寄せている愛しき妻の顔(かんばせ)を一目見ようと椅子から立ち上がろうとした。
ところが雪舞がとても女の力とは思えない程の力で長恭を抑え込んで

「見ないで…私の顔を見ては駄目…」

と先程とは打って変わった大きな声でそう懇願するので

「どうしてなんだ?雪舞?」

目の前の暗がりを真っ直ぐに見詰めながら困惑気味の長恭がそう質問すると

「女媧様との約束なの…」

「女媧様との?」

「ええ、現世(うつしよ)に降りる条件として…互いの目を決して合わせてはいけないと…」

長恭は眉間に皺を寄せながら

「女媧様も何とも憎いことをして下さる…」

「殿下…」

雪舞は再び長恭を背後からしっかりと抱き締めると

「それでもこうして暫くの間、殿下の温もりを感じていられる」

己の胸に回された雪舞の両手を長恭は優しく握りながら

「確かにそうだな。こうして君の温もりも感じることが出来る」

「殿下…」

「雪舞…会いたかった」

「殿下…私も…殿下…」

数年ぶりの再会に二人は互いの存在を求め、血潮の巡る音さえも聞こえそうな位にぴたりと身を寄せ合った。
とくんとくんと波打つ鼓動…
頬を伝わり落ちる涙…
互いの肌の温もりと慣れ親しんだ匂いに安堵し…
記憶の底に封印されていた『幸福』と言う二文字が二人の身も心をも包み込んで満たして行く。


ふと雪舞が腕の力を緩め、得意気に…

「そうだ…良いことを思い付いたわ!」

「雪舞?」

「目隠しを…どちらかが目隠しをすれば良いんだわ。殿下…あの帯を出して下さる?」

長恭は驚いたようにやや甲高い声で

「目隠しを?それは良いとして。雪舞…何故、私が今も帯を懐に仕舞っていることを知っているんだ?」

「ふふふっ、それは殿下…人間の習性はそう簡単に変わることはないからよ!(殿下、本当はそうじゃないの。私があの世から殿下と平安のことを見ているから…だから知っているのよ)」

長恭は雪舞の言われるままに懐から帯を取り出して目隠をすると椅子から立ち上がって両手を左右に広げて見せた。

「これでどうだ、雪舞?」

「ええ、殿下…私の提案を受け入れて下さってとても嬉しいわ(これで女媧様との約束も守れるし…少しだけ長く貴方と居られる気がする) 」

「さあ、こっちへおいで、雪舞」

「殿下…殿下…」

雪舞が迷うことなく長恭の腕の中にぱふっと飛び込むと長恭は両手で雪舞を宝物を扱うようにそっと抱き締めた。
それから雪舞の顔の凹凸を確認するかのようにゆっくりと指の腹でなぞりながら

「雪舞…君は何も変わっていない」

雪舞も長恭の頬に掌を充てて

「殿下も何一つ変わっていないわ」

長恭は首を横に振りながら

「いいや、あれから五年もの年月が経っているのだ。近頃髪に白いものがちらほらと混じるようにもなった…」

「まぁ、殿下ったら何を言っているの…」

長恭の唇に人差し指を充てながら、膨れっ面をする雪舞。

「殿下は何一つ変わっていない。いえ、それどころか渋みも加わって以前よりも更に男振りを上げたわ。こんなに素敵な殿方をご婦人方が放っておくかしら。私はそれが心配なのだけれど…」

「雪舞…君こそ何を言っているんだ?」

雪舞は長恭の目隠しに触れながら

「目隠しなんてなければ良いのに…。殿下の美しい眸を見ることが出来ない」

「雪舞…それは私も同じだ。君の姿が見られないのが残念でならない」

長恭がそう言って一瞬顔を曇らしたのを雪舞は見逃さなかった。
頑固な長恭が弱音を漏らす所を見たことが無かった雪舞は…
その一瞬の表情に長恭の隠されし本音があることを悟り…
この世を去りし者よりも残されし者の方がより辛く苦しい想いをしていることに気付くと胸が潰れそうに悲しくなった。
堪らず背伸びをして長恭の唇に唇を重ねる雪舞。

殿下…愛しています。
そしてごめんなさい。
ずっと殿下の側にいると誓ったのに約束を破ったのは私。
ごめんなさい。
ごめんなさい。
ごめんなさい、殿下…

心の中でそう述懐を繰り返していると再び火鉢の中の薪がばちっと大きな音を立て火花を散らせた。
雪舞は残された時間が少ないことを悟ると唇を離してこう言った。

「殿下…そろそろ行かなければならないわ」

「何処へ行くと言うのだ?雪舞」

「…」

「雪舞?」

「最後に平安の寝顔を見ておきたいの…」

雪舞は長恭の元を離れて平安が眠る寝台へとゆっくりと歩み寄った。
母親ならば乳呑み子を残し闘いに身を投じるなど決してしてはいけない選択を最後の最後にしてしまった雪舞は安らかに眠る平安の可愛らしい寝顔を見た途端、後悔の念に押し潰されそうになっていた。

「平安…ごめんなさい。一緒にいてあげられなくてごめんなさい。殿下…平安のことをよろしく頼みます」

そう言って深々と頭を下げた雪舞の姿は既に闇に溶け入って消えかかっている。
勘の良い長恭は雪舞のただならぬ様子を察して急いで目隠しを取り払った。
雪舞の姿が消え行く中…ほんの一瞬長恭の薄茶色の双眸に映った雪舞の顔は泣きながら笑っているようで…
思わず手を伸ばして『雪舞…』と大声で叫んだ長恭だったが既にそこには雪舞の姿はなく…
長恭はぐっと両手を握り締め震えるほどに切ない想いを拳の中に閉じ込めると何時までもその場に立ち尽くし暗闇の向こうに雪舞の姿を追い求めた。




**
はっとして目覚めると夜が白々と明け始めていた。
どうやら昨夜はあのまま机に突っ伏したまま寝てしまっていたらしい。
自分の置かれている状況から察するに昨夜の出来事は全てが夢の中での出来事らしかった。
そう理解した長恭であったが亡き妻・雪舞が夢枕に立ってくれたことを嬉しく思うのだった。

「父上…」

平安が寝台から起き上がって長恭を呼んだ。

「お早う、平安」

「父上、お早うございます」

朝の挨拶をした平安は何やら嬉しそうに笑っている。

「平安、今朝は随分と機嫌が良いな?」

「はい、父上。昨晩、母上が私の所へいらして下さったのです。それが嬉しくて今朝は早起きをしてしまいました」

長恭はぎょっとして平安を見詰めた。

「平安、お前は母の顔を知らぬ筈。何故、それが母上だと解ったのだ?」

「何故だか解りませんが…きっとあれは母上に違いありません」

「そうか…それで母上は何と言っておられた?」

「『平安、ごめんなさい』と何度も何度も謝っておられました」

「…」

半信半疑で平安の話を聞いていた長恭だったが…
あの白い帯が平安の寝台近くに落ちていることに気付くと驚きよりも歓びが体中を駆け巡るのを感じた。
長恭は床に落ちている帯を拾い上げると愛しそうにそれに口付けを落とし…
口角をきゅっと上げて満面の笑みを浮かべると自分と同じようにこちらを見詰めて微笑んでいる雪舞の顔を脳裏に思い浮かべながら静かに目を閉じた。

「殿下…殿下…」

耳元で雪舞の囁く声が聞こえたような気がした。







終わり。




☆最後までお読み頂き、ありがとうございましたm(__)m
今回のお題の『紅焔』ですが…
紅焔(こうえん、solar prominence)とは太陽の下層大気である彩層の一部が、磁力線に沿って、上層大気であるコロナ中に突出したもの。
英語のままプロミネンスと呼ばれることも多いそうです。

劇的に燃え上がる『紅焔』と斉の守り神である『鳳凰』とをコラボしたと言うか…
『死』しても再び焔の中から復活すると言う『火の鳥』=『鳳凰(朱雀)』をイメージしながら書いて見ました。
長恭と雪舞の愛が永遠であることを願って…♥


管理人テヤン☀







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Comment - 1

2014.12.02
Tue
15:48

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