スポンサーサイト
  •  --, -- --:--
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
SS私のピダム 道行き5


今日は一日中、風の強い日でした!

このブログのタイトルにもなっている『風』

風にも色々な声があって、今日の風はやや怒り気味の風だったかもしれません。

チョンミョン王女が亡くなり、哀しみを怒りに変えたトンマンの声だったかも…

今日のテレビ東京版「善徳女王」は第27話『私の王』でした。

最初のナレーションも変わって、いよいよトンマンが女王への道を歩み出しました。

中々良く出来た吹替え版だなぁって思って見ています(^o^)/


前置きはこの辺にして「道行き」の続きをどうぞ。







ピダムは放っていた司量部の密偵から行幸と宮殿の様子を一通り聞くと、侍衛部令アルチョン宛の手紙を手渡した。

そこには行幸の一行が最後に立ち寄る寺での女王の入れ替えの手筈が詳細に書き記してあった。

女王と影が入れ替わることによってピダム自身の不在も誰にも疑われることなく(特にチュンチュには)全てが上手く行くのだ。

既に徐羅伐にピダムがいないことはチュンチュから女王(影)やユシンに伝わっている筈だろうから…

それを逆手に取って 「ピダムは女王の元ではなく他の誰か(女)の元に向かった。しかも女王の不在時に」とでもチュンチュから女王に密告させるのが目的なのだ。

そうさせてこそ、誰にも疑われずにこの女王の入れ替え劇が成就する。

事が成就した後に、自分が女王に大目玉を食らえばそれが成功の証となる。

ピダムは苦笑しながら

「損な役回りだな」

とポツリと言った。




**

女王を喜ばせる為に…ピダムは少し前から密かに練習して来たことがあった。

器用なピダムであっても名人の域に達するには幾分時間がかかることだった。

琵琶語り。

新羅の楽器の「三弦」「三竹」の中でピダムは月琴と呼ばれる琵琶を選んだ。




(左側が月琴、右側が唐の月琴)




いつか女王が「お前の声が好きだ」と言ったのを思い出し、それなら声も活かせる楽器を、と自然と月琴を選んでいた。

折しも今日は天気も良く、あの壮大な夕焼けを眺めることが出来る筈だ。

沈み行く夕日と共に月琴の調を奏でようとピダムは久しぶりに月琴の置いている部屋に足を運んだ。

月琴を手に取ると弦の調整をし、大きな音を出さないようにしながら、軽く摘ま弾いた。

そして吟い始めた。



紅色は恋の色

その身を焦がす乙女の色

赤玉 石榴 石榴石

焔 夕焼け 彼岸花

恋しい貴方を想うだけで

心に点る恋の色

その身を焦がす乙女の色



「私には不似合いな詩だが…」

ピダムはそう言いながらも、これを聴いた時の女王の喜ぶ顔が見たかった。

もっと切ない曲を選んで女王の眸から泪を溢れさせるのも良いかもしれない。

しかしそれよりも女王の微笑む顔が見たかった。




***

女王が時を忘れて読書に勤しんでいる処に侍女らしい女が声を掛けて来た。


「あの、陛下…」


「何だ?」


「湯あみの支度が出来ております。どうぞお入り下さいますようにと、ピダム様から仰せつかりました」


「そうか。解った。暫しそこで待て」

女王はそう言うと読んでいた本の間に栞を忍ばせ本を閉じた。

侍女の案内で湯殿に着いた女王は

「後は自分でやるから、そなたは下がって良い」

と命じた。侍女は


「はい、陛下。お上がりになる頃お伺い致します」

と答えて湯殿の外に出ていった。

開け放たれた窓からは棚引く雲が夕日に照らせれ茜色に染まっているのが見える。

久しぶりに思う存分手足を伸ばして湯に浸かった女王は夕焼けを見ながら自由とは何と素晴らしいことなのか、と思わずには居られなかった。

侍女らにかしずかれて生活することに慣れはしたものの、育ちは普通の庶民と同じ女王は一人きりの時間を十二分に楽しんだ。

どれ程の時間が過ぎたのか、何処からか歌声が聴こえて来るのに気が付いた。

勿論、誰が吟っているのかも直ぐに解った。

やはり良い声をしている。

この声音で囁くように吟じられたら、女なら夢見心地になってしまうのは仕方ないと思う。

私も女だと言うことか…

そんなことを考えていると歌声はどんどんと近付いて来て、おまけに月琴の音も聴こえて来た。

砂漠で良く聴いた吟遊詩人が語る調にも似たその詩は恋歌だ。



紅色は恋の色

その身を焦がす乙女の色

赤玉 石榴 石榴石

焔 夕焼け 彼岸花

恋しい貴方を想うだけで

心に点る恋の色

その身を焦がす乙女の色



真っ赤に染まる夕焼けと吟われる恋の歌が重なって、女王の胸に欲情の焔が灯り始める。

暫くの間、湯槽の端に両の手を置いて其処に頭を乗せて寝そべるように湯に浸かりながら、ピダムが吟い奏でる歌に女王は耳を傾けた。

日は既に地平線に沈み、微かな残光を残しながら闇が空を支配する。

一番星、二番星とちらほらと星が姿を現し始めた。

ピダムの吟う声が月琴の音と重なるように低く高く、また低く辺りに染み入るように聴こえている。

女王のいる湯殿の周りもすっかり闇に包まれると女王は湯から上がり、何も纏わずに湯殿の戸を開こうとしていた。

湯殿に着替えが無く、侍女を呼べばピダムの吟う歌が途切れてしまう。

そう考えた時、女王は大胆な決断をした。

(やはり褒美は一糸纏わぬ私と言うことか?ピダム…お前は本当に策士だな。だが、その月琴の音を聴けばお前の気持ちは良く解る。ありがとう、ピダム。夜の帳も落ちた。私もお前の気持ちに答えねばな…)


戸を開けて外に出ると女王はピダムに向かって声を掛けた。


「ピダム、美しい歌だな」

眩いばかりの肢体を目にしたピダムは一瞬声を失い、月琴を摘ま弾く指が止まった。


「陛下…」

まさか、女王が裸のままで目の前に現れると思っていなかったピダムはネジの止まったからくり人形のように動きを止めた。

女王はピダムに近付きながら


「ピダム、どうした?吟ってはくれないのか?お前の吟う声が私は大好きなのに」

ほんの少し手を伸ばせば届く所にこの世で最も欲する女王がいる。

だが、いざとなるとピダムと言う男は純粋故に何も出来ずにいた。


「ピダム?」

女王は自らピダムに近付き水の滴る両の手をピダムの首に回し、唇を合わせようとピダムの眸を見詰めた。

そうして女王の唇がピダムの唇に触れるとピダムは息を吹き返したように動き出した。






☆最後までお読み下さり、ありがとうございましたm(__)m

ピダムの琵琶語りは吟遊詩人がリュート風の楽器で物語を語り吟うイメージで書きました(現代で言ったらギターの弾き語りって感じでしょうか。ピダム=ナムギルさんの弾き語り聴いて見たい~)

普通の琵琶よりも軽い感じの音です。

月琴がどんな音なのか解らないので、あくまでこれは管理人の妄想です(笑)

機会があれば月琴の音、聴いて見たいですね♪


それから最初の「女王の入れ替え」無理矢理感満載ですが(^-^ゞ

これをやらないとピダム首になってしまうし(職務怠慢)

きっと又、謹慎処分になること間違いなしです。
もしかすると女王の大目玉だけで済むかもしれませんけど(笑)

チュンチュとユシンは二人の仲が悪くなれば納得する筈ですから、案外上手く行くかもしれません(←楽観的な管理人の考え)


最後に今日の管理人的ピダムLOVEは…

ナムギルさん(ピダム)がトンマンの話を聞いている時、うんうん言いながらも惚けた顔が可愛いo(^o^)o

この頃のピダムは本当に天真爛漫で伸び伸びしていて…見ていて気持ち良いです(^o^)v
スポンサーサイト

Comment - 4

はせ

こんばんわ~

テヤン様

前に拍手でコメントしました、はせです。

更新が早くてうきうきしながら日参しております。

テヤン様の書かれる、ピダムラブなトンマンが大好きです!
あちこち廻ってると、トンマン大好きピダムなお話はあるのですが、反対があんまりなくて・・・残念。

女王の入れ替え、無理矢理な感じ受けませんでしたよ。

ピダムに弾き語り(というかナムギルさんの(笑))を想像して、きっと凄い官能的でしょうね~。うっとり。見目も麗しいのに声まで素敵だなんて罪作りだわ。

最後の何もできないピダムが可愛いです。トンマン曰くソラボル一純粋(純真?)な男だし。
ドラマと見てるとピダムって強引なようで、トンマンから何かしら、アピール?というか、何か事が起きない限り自分から触れにいくことをしない気がします。

つらつら思った事を書いてしまいました。
まだお邪魔させていただきます~。

2012/05/13(Sun) 00:20

Edit | Reply | 

テヤン

心を揺さぶる妖艶な声・姿

はせ様へ


こんにちは~(^o^)/

ご訪問&コメントありがとうございますm(__)m


> テヤン様の書かれる、ピダムラブなトンマンが大好きです!
> あちこち廻ってると、トンマン大好きピダムなお話はあるのですが、反対があんまりなくて・・・残念。

ありがとうございますm(__)m
なんせ管理人がピダム(ナムギルさん)が大、大、大好きなので(爆)
自然と管理人の描くトンマンもピダム大好きになっているようです(^_^ゞ


> 女王の入れ替え、無理矢理な感じ受けませんでしたよ。

チョンマルリョ?
そうだったら嬉しいなぁ~


> ピダムに弾き語り(というかナムギルさんの(笑))を想像して、きっと凄い官能的でしょうね~。うっとり。見目も麗しいのに声まで素敵だなんて罪作りだわ。

そりゃもうエロさ&妖艶さ満載なピダム様(ナムギルさん)がお歌いになるんですから…(←鼻血がポタリと)
それも自分の為だけに歌ってくれるんです!
プライベートコンサート in 新羅(←良いなぁ~)
はせ様、公主の装束をご用意致しましたので月見台でピダムの歌を堪能して下さい。
湯殿の方が宜しければ、女官テヤンが湯を沸かしますのでおっしゃって下さ~い(笑)

ナムギルさんは李王朝時代の両班の服も似合いそうなので、一度その辺りの時代劇(ドラマ)もやって欲しいなあ~って思っています♪


> 最後の何もできないピダムが可愛いです。トンマン曰くソラボル一純粋(純真?)な男だし。
> ドラマと見てるとピダムって強引なようで、トンマンから何かしら、アピール?というか、何か事が起きない限り自分から触れにいくことをしない気がします。

そうなんですよね!
ピダムって妙に奥手な所があるから(笑)

それって『善』の部分で、そしてあの悪魔のような血糊ベタベタな顔『悪』があって。
ピダムの魅力はその善と悪が共存してる所にある気もするので…
ドラマも前半のピダムがより魅力的に見えるのはそのせいかもしれません。(←あくまで管理人の見方です!)
因みに、はせ様はどの辺りのピダムが一番お好きですか?


> まだお邪魔させていただきます~。

はーい(^o^)/
またいらっしゃって下さい。
はせ様にコメント頂けて凄ーい嬉しかったですo(^o^)o

お待ちしておりまーすm(__)m






2012/05/13(Sun) 10:19

Edit | Reply | 

はせ

No title

テヤン様

返信が嬉しくてまた来ちゃいました~(^∀^)

プライベートコンサート in 新羅(笑)
ああん、ピダムの歌を私だけで独り占めしたら、多分失神してしまうので、それと陛下に嫉妬されて殺されそう(笑)なので、柱の影から二人の様子を見ながら歌に聞き入りたいと思います(あは)

ユシン役のオムテウンさんもナムさんに、お前の声がすきだと言ってたと、目にした事があるので、男性でもナム声は良いものなのね~とにやにやした覚えがあります。

両班の服もいいですよね~(素敵!)復帰作は是非とも時代劇やってほしいと密かに思ってるのですが、ナムさんの事なので、映画かなあ・・・。

ピダムは少数派と思うのですが、司量部令の頃が一番好きなんです。かつらのせいか分かりませんが、あの時の目がきりっと切れ長でとっても綺麗なので、あと、髭も似合ってて堪らなく好きです。
花乞食のぼろピダムも無邪気で好きなんですけどね~。

調子に乗って色々書いてしまいました。
それでは、また~(汗汗)


2012/05/13(Sun) 23:47

Edit | Reply | 

テヤン

楽しみましょう!この時を。

はせ様へ



またまた、こんばんは~(^o^)/

ご訪問&コメントありがとうございます(*^^*)


> 返信が嬉しくてまた来ちゃいました~(^∀^)

テヤンもまた来て頂いてとっても嬉しいですo(^o^)o


> プライベートコンサート in 新羅(笑)
> ああん、ピダムの歌を私だけで独り占めしたら、多分失神してしまうので、それと陛下に嫉妬されて殺されそう(笑)なので、柱の影から二人の様子を見ながら歌に聞き入りたいと思います(あは)

大丈夫です(^o^)v
テヤンワールドは幾つかのお部屋(空間)に分かれているので、本日のNo.1ルームははせ様専用となっております(笑)
そちらでは、はせ様が陛下になりきってピダムの相手をなさって下さいませませ(爆)
宜しくと横でピダムが申しております。


> ユシン役のオムテウンさんもナムさんに、お前の声がすきだと言ってたと、目にした事があるので、男性でもナム声は良いものなのね~とにやにやした覚えがあります。

ほーーっ(^.^)
そうだったんですね!


> ピダムは少数派と思うのですが、司量部令の頃が一番好きなんです。かつらのせいか分かりませんが、あの時の目がきりっと切れ長でとっても綺麗なので、あと、髭も似合ってて堪らなく好きです。

ずら&ひげが堪らなくお好みでしたかー!(笑)
いえ、すみませんm(__)m
管理人も司量部令ピダム大好きです♪
あの黒地に銀糸の模様の入ったお衣装も似合ってましたしね~
成熟した男の香り(←いやー、ピダム君まだまだ青い所があるけど、また其処が良いんです)


> 花乞食のぼろピダムも無邪気で好きなんですけどね~。

はせ様、花郎ピダムも上大等ピダムもお好きですよね?
と言うことは…はせ様も管理人と同じピダム病??それともナムギル病でしょうか??フフフッ(^o^)


> 調子に乗って色々書いてしまいました。

また色々書きに来て下さい。
ピダムや善徳ファンの方とお話出来て管理人は幸せでーす(^o^)v

お待ちしていますm(__)m





2012/05/14(Mon) 01:38

Edit | Reply | 

What's new?

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。