スポンサーサイト

 --,-- --:--
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

SS私のピタム にはたずみ( 潦 ) 灯火(ともしび)

 03,2015 11:10
こんにちは~(^o^)/
日射しが眩しい季節となりましたね~☀
爽やかな季節なんですが…
私は目が潰れそうになってます(涙)
何故って流れる汗が目に入ってコンタクトを刺激して痛いの何の~😢
太陽がギラギラと輝きを増して…気温が一気に上昇しないことを祈るばかりです。
だってまだ5月初旬ですものね~~🎏

そして…いよいよ始まったGW…
皆さん、如何お過ごしでしょうか❔
私は…炎天下で剣客商売に励んでおります✨
プレイ中はメッチャ暑くて死にそうになりますが…
終わった後に飲む🍻は最高に美味し~~い❗
だから…ヘロヘロになるまで運動してるのに全く体重は減りません(爆)
と、私事はこの辺にして…

今日UPするお話は『善徳女王』から…
連載が止まっていた『にはたずみ( 潦 )』の続きをお届けします♪
明日4日(月)からBS朝日でドラマの放送も始まりますしね~
その前祝い㊗として…急いで書き上げました(笑)

続きをポチッとしてお読みになって下さ~い🙇




後数日で年が改まろうとしていた師走の凍えるほどに寒い夜。
今、将に万感の想いを込めた抱擁が終わりを告げ…
耳を疑うような凶報に打ち震える女人の折れそうに細い体をしかと抱き留めていた男の力強い腕(かいな)が離れ行こうとした瞬間…

「嫌だ、嫌だ、嫌だ。ピダム」

首を左右に振りながらそう叫ぶように言い放った女人はまるで駄々を捏ねる幼子のように目の前にある鮮やかな濃紫色の衣の袖の端を力の限りに掴むと『凍れる』と冠された麗しい長身の男の深淵の眸をじっと見詰めた。
一方のピダムと呼ばれし男も女人の想いに答えるように天から舞い降りた白雪よりも尚白い女人の美しい手を握り締めると涙で潤んだ薄茶色の眸を愛しそうに見詰め返しくぐもった低い声音で

「陛下…どうか…どうか御無事で…御別れです」

そう言うとピダムの端正な顔が見る見るうちに愁いを含んだ淋しげな表情に変わり…
軈て真っ赤な鮮血を全身から流した傷だらけのピダムがそこに居た。
愛して止まないピダムの無惨な姿を目の当たりにした陛下と呼ばれし女人の心の臓はキュウッと音を立てて一瞬の内に縮み上がった。
女人は息をすることも忘れて目の前にいるピダムを抱き締めようと金糸銀糸の繍が施された豪奢な紅色の絹織物の袖から痩せ細った腕をぐっと伸ばして足を一歩前に踏み出した。
するとその瞬間、女人の足許には暗黒色した穴がぽっかりと開き女人の体はそこからすとんと落下し始めた。
女人は自分に何が起こったのか訳も解らぬまま…声にならない声を上げながら…
永遠に続くかと思われる長い長い道程をこれまた長い長い時間を掛けて落ち続けて行った。

あの日あの時あの瞬間を…
ピダムの姿を…
ピダムの言葉を…
ピダムの全てを…
私は決して忘れはしない。
己が全身全霊を掛けて護っていた神国と全身全霊を掛けて愛した男を残し海を隔てた倭国へと逃れなければならなかったことを。
ピダムと共に討ち死に覚悟で城に残り私を見事に裏切った者たちと闘えなかったことを。

後悔の念に押し潰されそうになりながら急降下する内に女人は何時しか気を失ったようだった。


深淵の闇の中…
どれほどの時が経過したのか…

「陛下…それは私が望んだこと」

愛しきピダムの良く響く耳に心地好い声音が頭の中で木霊した。
この世で一番耳にしたい声によって目覚めた女人は気が付くと何処か解らぬ暗闇の底に横たわっていた。
周りには何もなく誰もいない闇の中にいると言うのに女人はいたく冷静で…
長年心の奥に溜め込んで来た想いの丈を闇に向かって独り言のように呟いていた。

「そんな風に自分で何もかも背負うな、ピダム。お前が望んだなどと…。例えそうであったとしても私はもうずっと長いことお前を一人闇の中に置いている。そのことばかりが気になって私は夜も眠れず…とても心苦しいのだ」

女人の大きな目から一粒の泪がはらりと零れ堕ちる。

「ピダム…寂しくはないか?辛くはないか?私は寂しくて…お前と離れて生きるのが辛い…年々歳を取る毎に辛くなってもう耐えられそうにないのだ。だからピダム…其処にいるのなら私を連れて行け、一刻も早くお前がいる其処に連れて行ってくれ」

再び頭の中でピダムの声がした。

「陛下…何を仰るのです。陛下らしくありませんよ」

「私はもう王ではない」

「それでも私にとって陛下は未だに陛下なのです」

「ピダム…」

「陛下…私は今も陛下のお側に…」

「今、何と申したピダム?」

「ですから…ずっとお側に居ります…と」

「それはどういう意味なんだ、ピダム?」

すると誰も居ない筈の闇の中からゆらりと現れ出でたピダムは初めて出逢った時と同じように肌は日に焼け真っ黒で土誇りで汚れてボロボロになった鈍色の服を着ていて豊かな黒髪をざっくりと結んだ懐かしい姿で真っ白な歯を見せながら爽やかに微笑んでいる。

「トンマナ…一体何時になったら気付くんだよ?俺はずっとずっとお前を待ってるのに…」

その尊大でぞんざいな言葉使いさえもあの頃のピダムそのものだった。

「えっ?何を言っているんだ、ピダム」

「もうじき会えるよ、トンマナ」

そう言った息子のウムほどに若い姿のピダムは闇の中へと消えて行った。

「ピダム…」

と大声で呼んだ自分の声に驚いて夢から覚めると…そこは昨晩眠りに着いた自分の布団の中だった。

全て夢だったのか…
だが何と生々しく…
あの時の光景が脳裏に鮮明に焼き付いている。
ピダムは私の側にいると言っていた?
まさか今まで何の音沙汰も無かったと言うのに…
生きている…と言うのか?
生きているならお前に会いたい…
会いたいと言う気持ちに…
心が体から離れて行ってしまいそうだ、ピダム…
何処にいるんだ、ピダム…

夢見に掻き乱された心が落ち着くまで…
トンマンは暫くの間ぼんやりと天井を眺めることしか出来なかった。


**
斑鳩一帯に蔓延した流行り病もウムらの尽力によってどうにか下火となり、今朝ウムは久方ぶりに母トンマンと膳を囲みゆっくりと朝餉を取ることが出来た。
だが目の前に座る母の顔色は決して良いとは言えず…何処か愁いを秘めた母の表情がウムを不安にさせた。

「母上、流行り病も漸く収まろうとしております。如何でしょう、私と寺参りにでも出掛けませんか?」

対するトンマンは今朝の夢見がどうしても気になっていて…心ここに有らずの状態で朝餉を取っていた為、ウムの問いかけに気付くことが出来なかった。
ウムは何の反応もしない母を訝しげな表情で見詰めながらも…
気を取り直して、先ほどよりも大きな声を張り上げて母に問い掛けをした。

「母上、母上…聞いて居られますか?」

ウムが腹の底から絞り出した父親譲りの良く響く声音はぼんやりしていた母トンマンの耳にもついぞ届いたらしく…
トンマンははっとしてウムの方を向くと

「ああ、すまぬ。ウム…」

そう元気なく詫びる母が尚心配になったウムは

「何か心配事がおありなのですか?母上」

そう言って優しく微笑んだ。
その満面の笑顔が若かりし頃のピダムに酷似していた為にトンマンはドキリとして息を呑み込んだ。
こちらを見詰めたまま再び黙り込んだ母の様子にウムが二の句を告げずにいると

「あの…奥方さま、ウムさま、お食事中、失礼致します」

と言うサンタクの声が外から聴こえた。
即座にウムが入室の許可を出すとサンタクが扉を開けその剽軽な顔を覗かせた。
主である二人にぺこりと頭を下げて挨拶をすると懐に手を差し入れて仕舞ってあった文をウムに手渡した。

「こちらを…洞窟にいる薬師さまからウムさまへと私が預かって参りました」

「ありがとう、サンタク…それで…その、薬師さまはその後お変わりないか?」

サンタクは目を細めながらウムを見詰めながら

「はい、いえ…その…」

「どうかされたのか?」

「はい、実は…薬師さまはお疲れが溜まったらしく…ここ最近床に伏して居られるようで…」

ウムは片方の眉を吊り上げながら

「何だって、どうしてそんな大切なことを私に教えてくれないのだ!」

サンタクは申し訳なさそうに

「すみません、薬師さまから口止めされていたのです。その代わりと言ってはなんですが…昨日、そのお文を預かって参りました」

ウムは急いで文の結び目を解いた。
そこには『少し休めば病は治る故、心配御無用』と書かれてあった。

「そうは言っても彼処では誰も看病する者もおるまい。午前中の診療が終わり次第、薬師さまの元へ参ろう。仕度を整えてくれないか?」

「はい、ウムさま。解りました、お任せ下さい」

再び頭をぺこりと下げてサンタクが部屋から退出すると…ウムは再び朝餉を取り始めた。
すると話を聞いていたトンマンが

「薬師さまがご病気なのか?」

「はい、そのようです」

「一度礼を申さねばと思っていた。見舞いも兼ねて私も同行するのは駄目だろうか?」

先程とは違い母が妙に生き生きと輝いて見えたウムは

「いいえ、駄目だなんて…是非ご一緒致しましょう。私も母上を薬師さまに一度お引き合わせしたいと常々考えて居りました」

「ありがとう、ウム。朝餉が済んだら久しぶりに化粧をして仕度をせねば…」

ウムはポンと手を叩くと

「ああ、やっと母上らしくなりましたね!」

「そうか?」

「ええ、母上」

そうして二人は互いの顔を見合わせてクスクスと笑い合った。
笑い声が部屋を満たすと漸く全てが元に戻ったように思われたのだが…


**
その頃、朝日が届かぬ薄暗い洞窟の中で熱に魘されながら悪夢を見ている一人の男がいた。
枕元に置かれた小さな灯火がゆらゆらと揺らめく度に壁に映った男の整った横顔の影も揺れて見える。



まるで男の漣(さざなみ)立つ内面を表すかのように…
いつまでも揺れ続けていた。



続く




☆最後までお読み下さり、ありがとうございましたm(__)m
久しぶりに書いた『にはたずみ( 潦 )』の続き…
何を書いたのか、どこまで進んだのか…自分でもすっかり忘れてまして(^^ゞ
過去作品を読み返した次第(笑)
物語の山場は次回持ち越しとなりましたが…漸くここまで来たと言う感じです。

今回の副題…灯火(ともしび)
とても小さな炎をイメージしました。
文字どおり洞窟の内の灯りとして…
又、トンピ一家の希望の光となるように…
そんな祈りを込めて決めた副題です🔥

では完結編まで暫くお時間を頂戴致します。
良い休日をお過ごし下さ~い☺


管理人テヤン☀
スポンサーサイト

Tags: 善徳女王二次小説

Comment - 3

2015.05.04
Mon
16:39

テヤン #vbu/5PMA

URL

拍手ありがとうございます♪

鍵コメpさんへ


こんにちは♪
ご訪問&コメントありがとうございます😆💕✨

>以前の作品を含め楽しみに拝見しています。

過去の作品を読んで下さって…とても嬉しいです🍀
SS私のピダム にはたずみへの拍手もありがとうございます❤


>トンピとジャクギの両方にはまっています。
両方の作品を楽しみにしています。
ジャクギの向日葵もとても嬉しかったです。
十三弟からの作品も待っています。

私と一緒ですね(笑)
『善徳』も『若曦』もどちらも各々素敵なドラマですもの🌸
共通点はボタンの掛け違いで悲恋に終る所ですかね~
哀しくて煮え切らないから心を抉るんですよね~~💔
そう言うドラマは長く心の中に留まります。

『向日葵』十四爺のお話…書くのが難しかったです。
きっと私が四爺LOVEだから(笑)

十三爺のお話…書くことがあるとしたら四爺との絡みですかねぇ~
十三と四さまの関係って普通じゃないものね!(注:BLってことじゃないですよ(笑)
書けるかしら…
いつか…きっと…書けると良いなぁ~~

また遊びにいらして下さいね~~
お待ちしています☺

編集 | 返信 | 
2015.05.14
Thu
12:18

テヤン #vbu/5PMA

URL

お待たせしました(^^ゞ

鍵コメtさんへ


>テヤン様こんばんは(^ ^)
ずっと待っていた「にはたずみ」の続きが読めて大変嬉しいです。*\(^o^)/*

こんにちは(^o^)/
返信遅れてごめんなさいね~~
喜んで頂けて嬉しいです🎵
実は…「にはたずみ」途中までは書けていたんですよ(^^ゞ
そんな作品ばかりがあります(笑)


>ウムが洞窟で出会った薬師様は多分ピダムだと思いつつも、確信が持てず、哀しみにくれるトンマンを幸せにしてあげたいなぁって切に願っておりました。
次回、2人が再会できそうですね。
すっごく楽しみです。
テヤン様更新ありがとうございました。

皆さん、きっとそう思われているのではないでしょうか?
まだ逆転は可能なんですけどね(爆)
例えは薬師はポジョンだったとか…
ミセンだったとか…←怒られちゃうかな⁉

余談ですが…
創作活動を長く続けるのはとても根気がいることなんだなぁ~と常々思っております。
一つの作品(一人の俳優)だけをずっと愛していければ良いのでしょうが…
管理人は常に新たな楽しみ(ドラマ&イケメン)を求めるタイプなので…旧と新(ドラマ)の折り合いを着けるのがどんどん難しくなっております(爆)
それでもピダムと言うキャラは私の中の金字塔ですので…
ボチボチ更新して行くつもりでおります🍀
気長にお付き合い下さると嬉しいで~す。

拍手&拍手コメントありがとうございました😆💕✨
また遊びにいらして下さいね~~


編集 | 返信 | 
2015.05.17
Sun
22:04

テヤン #vbu/5PMA

URL

拍手コメントへの返礼

Kyonさんへ


こんばんは(^o^)/
返信遅れてごめんなさい🙏💦💦


>このフォームなら送れるかしら?

はい、大丈夫でした😆💕✨


>今、赤と黒の再放送見ながら書いています。
ピダム同様、ゴヌクも 可哀想で、見ていられません。
と言いながら、がっつりかぶりついてしまっていますが(笑)

えっと…再放送はどの局でやってるのでしょうか❔
checkしてませんでした😱
『赤と黒』を撮影していた頃のナムギル君…異様なまでにフェロモン発散してましたから…
Kyonさんががっつりかぶり付いちゃうのも納得です(笑)


>テラ役の女優さんも結構好きなので。

オ・ヨンスさんですね~
私もジェイン役のハン・ガインさんよりもテラ役の彼女の方が好きです❤


>善徳女王のユシン役、テウンさまも 久しぶりに見てみると ユシン役が一番ピッタリな気がします。
ピダムは、私も最初のざっくり束ねた髪型と 素朴な笑顔のときが一番好きでした。
だんだんツラくなるので 今から身構えてしまうほどです。

ユシン@オム・テウンさんも最初はメッチャ⤴⤴若くて格好良かったのに(髪の毛ふさふさ、お肌艶々)
最後の方は大分薄くなられて…😢
お顔もこけました😢
ピダム@ナムギル君も最初はふっくらしてて可愛かったですよね~~
って21話からの登場ですので…今回はまだ出演されてませんね~😁
ミシルの乱が終結するまでは…胸が痛くなる程ではないので…
そこまでは気軽にご視聴下さいね~📺


>ゴヌクは、今からどんどん心臓が痛くなります~!

ナムギル=最期は死亡⬅お決まり❗
来週から公開予定の『パイレーツ』はそうでないので…安心してご覧になれると思います🎵
是非、劇場に足をお運び下さい。
ここからだと新宿が一番近いと思われます🎥


>テヤンさんの文章は、語彙が豊富で 豊かな表現力ですね。
また、楽しみにしています。

いえいえ、まだまだ勉強中です🙇
唯…明治の純文学が好きなので…
言い回しがしつこい(昔風)のかもしれません(笑)
古風大好きな管理人ですが…
これからもお付き合い頂けると嬉しいです。

拍手コメントありがとうございました😆💕✨
またのお越しをお待ちしています。


編集 | 返信 | 

Latest Posts

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。