風の歌声

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蘭陵王 SS 我想你,故我在 (君想う故に我在り) ~天女と軍神の物語~

皆さん、こんばんは(^o^)/
五月晴れを通り越して…夏のような暑い日☀が続いてますね~~
ビール🍻が美味しいのは良いのですが…
お陰ですっかりお腹がたぷたぷになってます(笑)

たぷたぷと言えば…ふっくら殿下(えっ?)
今宵は真面目なお題に似合わない…ちょっぴりエッチな夜の軍神・蘭陵王編をお送りしたいと思いま~す🌃



本当はパスワードを付けた方が良いのかもしれません。
閨のシーンはそのように書いてありますので…苦手な方はここでお引き返し下さい。
大丈夫な方のみ、続きをポチっとしてお読みになって下さいね~~🙇



蘭陵王夫妻の住まう部屋に掲げられた『思無邪』の扁額…
その前方に置かれた木机に座って書物を読むのが蘭陵王・高長恭が眠りに着く前…
正確には閨に行く前の最後の日課となっていた。



そよ吹く風が気持ちの良い初夏の宵。
長恭は何時ものように…いや、何時もと違って机に置いた一冊の本をぱらぱらと捲ると…傍らに置いてある筆を取っては何かを紙に書き写し…更に書いたことをぶつぶつと声に出して読み上げては…
再び机上の本に目を移しては直ぐ様天井を仰ぎ向いてと…
どうやら何かを記憶しては確認するような作業を繰り返し繰り返し行っていた。
長恭の読んでいる本の背表紙には『御伽草紙』と書かれてはいたが…
実はそれが本当の題名ではなかった。
女人に対してかなり奥手な兄・長恭を心配した『女人キラー』の浮き名を流す弟・高延宗がわざわざ手渡しで貸してくれたものだった。
その本の題名は『房中術』
要は男女の交合の方法が書かれた知る人ぞ知る性の奥義本だった。
元来、糞が付くほど真面目でお堅い長恭は幼き頃より武芸や勉学一辺倒で…世間の常識、特に男女間のことには至って疎かった。
幼き時分、恋多き父・高澄に見初められはしたものの、移り気な父に忘れ去られ半ば捨て置かれた母が女手一つで己を育てるのにとても苦労していたことを間近で見てしまったせいもあった。
か弱き女人を泣かせるなど言語道断!私の妻は一人で良い。そう心に誓った少年・粛(長恭)
一夫多妻を基本とする皇族の男子ならば成人するまでの嗜みとして必ず読むべき一冊であることをそんな理由で無視し続けて来た長恭だったが…
『義姉上の為に必ず訳に立つから』と言う五弟の巧みな言葉に誘われて…
愛妻・雪舞の為ならばと先程から一心不乱に読み耽っていたのだった。
雪舞を娶る前の長恭ならばぱらりと捲って直ぐに本を閉じていたことだろう。
そこへ…
雪舞が熱い茶を持って部屋に入って来たのだが…
本を読むことに集中していた長恭は雪舞が入って来たことに全く気付かず…
そんな長恭の様子に違和感を感じた雪舞は茶器の乗った盆を持ったまま立ち止まって暫く夫の様子を観察して見ることにした。
余りに熱心に本を読み耽っている長恭の姿に一体何の本を読んでいるのか興味津々な雪舞はそれならばと…悪戯心も手伝って足音を殺して長恭の背後にささっと回り込むと本をちらりと覗き込んだ。
すると目に飛び込んで来たのは男女が不思議な形に手足を絡ませ睦合っている画だった。
驚いた雪舞は『きゃっ』と言って手に持っていた盆をひっくり返してしまった。
茶器の中の熱い茶は当然の如く雪舞の真下にいた長恭に掛かってしまい…
あまりの熱さに長恭も『熱い!』と大きな声を出して飛び上がるように立ち上がった。

「ご、ごめんなさい。殿下…」

「雪舞…いつの間に入って来たのだ?」

「えっ?私が入って来たのに気付かなかったの?」

「ああ、全く気付かなかった」

雪舞は眉間に皺を寄せながら本を指差し

「そんなものを見ていたからでしょう!殿下!」

と大きな声を上げた。
長恭はぎょっとなって気まずそうに

「見たのか?雪舞…」

「ええ、見ました。殿下!」

「そうか…雪舞…だがな…」

「何です?殿下…」

「雪舞…本のことは後で説明する故、今は着替えと火傷の薬を持って来てくれないか…」

雪舞は長恭の『火傷』と言う言葉で我に帰ると

「ごめんなさい、殿下…直ぐに用意します」

「ああ、頼む、雪舞…」

雪舞が出て行ったのを確認した長恭は五弟から渡されたもう一冊の本物の『御伽草紙』を机の下から取り出すと茶でびしょびしょに濡れてしまった偽の『御伽草紙』と差し換えた。
五弟から本を手渡された時に『姉上も真面目な人だから、これを見たら嘸驚くだろう。もし見られてしまった場合これと直ぐに差し替えるように』と言っていたのを思い浮かべながらそっと上衣を脱ぐと右肩から胸の上部にかけての皮膚が予想以上に真っ赤に腫れ上がっていた。
だがその火傷のお陰で毛嫌いして今まで一度たりとも手に取ったことがなかった『房中術』をこっそり読んでいたことをうやむやに出来るかもしれない等と長恭は思うものの…
戦いによる刀傷とは違い、皮膚から深部に掛けてピリピリと痛む火傷に流石の長恭も眉間に皺を寄せずには居られなかった。

数分の後、雪舞がバタバタと足音を立てながら着替えと薬を持って戻って来た。

「殿下…お待たせ…」

目の前にいる長恭の皮膚が広範囲に渡って真っ赤になっているのを目にした雪舞は言葉を失ったが…
すうっと息を吐きだして覚悟を決めると

「まぁ、大変…早く冷やさなくては…」

そう言って長恭の手を取って引っ張ると井戸のある方へと向かった。
雪舞が何をしようとしているのか全く想像がつかない長恭は思わず眉尻を下げながら

「雪舞…一体何をしようとしている?」

と質問をしたが

「良いから私に付いて来て…火傷は冷やすのが一番なんだから」

「冷やす?薬を塗るのではなくてか?」

そう言って長恭が不思議そうな顔をすると雪舞は振り返って

「ええ、そうよ。先ずは冷やすこと。白山村に昔から伝わる教えなの」

と如何にも天女らしい言葉を自信満々に良い放った。
井戸に到着するや否や雪舞はその場に長恭を座らせると桶で水を汲み上げて長恭に向かってそれを思い切り掛け始めた。
バシャッバシャッとそのあまりの勢いに長恭も驚いて

「これ、雪舞…もう少し…優しく…」

と懇願したのだが…
水を掛けることに一生懸命な雪舞の耳にその言葉は届かない。
長恭は仕方なく雪舞にその身を委ねることにした。

夜はまだ始まったばかりだ…焦ることはない。
雪舞の行動は全て私を心配するが故…
ほら、あんなに真剣な顔をして…
何時でも何事にでも一生懸命な君を見るのが私は好きだ。
君に出逢うまでは何時死んでも悔いはないと思っていた私だが…
君と一緒に過ごす内に何時しかそうは思えなくなって行った。
君さえいれば他には何も要らない。
私は君を護る為に生きる。
君を護る為なら例えそれが神だろうと仏であろうと…断固として戦うつもりだ。
雪舞…愛している。
ずっと私の側にいて欲しい。
何があろうと私は君を離しはしない。

月の光を集めたように煌めく薄茶色の眸眸で雪舞をじっと見詰める長恭。
一方、井戸から水を汲み上げてはせっせっと長恭の肩と言うよりは頭から否応なく水を掛け続けている雪舞はそれには気付かず…
額から流れる汗を袖口で拭っては再び桶を井戸の底に向かってカラカラと落として行く。

夜は更けてはいないけれど…
誰もが我が家に帰って家族との団欒を楽しむ時刻。
なのに私と来たら大切な旦那さまにあんなに熱いお茶を掛けてしまった。
その結果、こうして冷たい水を浴びせることになってしまったわ。
ああ、私って何ておっちょこちょいなんだろう。
殿下はきっと呆れているに違いない。
殿下の為に…そう思って私することがいつも殿下を苦しめている気がする。
こんな私が殿下の側にいても良いのだろうか?
ふっと、そう思う時がある。

井戸から引き上げた桶を手で持とうとした雪舞は手を滑らせ「あっ」と小さく叫んで桶を落としてしまった。
幾度も幾度も水が入った重たい桶を引き上げたせいで手に力が入らなくなっていたのだ。
その様子を目の当たりにした長恭は己を思って行動する雪舞の熱心さと我慢強さが殊更愛しくなって胸が一杯になった。
自身がずぶ濡れなのも忘れて長恭は思わず雪舞を抱き締め

「雪舞…もう大丈夫だ…」

「え?本当に?殿下…」

「ああっ、痛みも大分治まったから…後は薬を塗って置けば大丈夫だろう」

「ええ、殿下…ええ…」

長恭はカタカタと震える雪舞の右手に手を添えて

「何もこんなになるまで頑張らなくても良いのに…」

「でも、やれることはなるべくやりたいと思うの(殿下を愛しているから)」

雪舞は長恭への愛の言葉を呑み込んでそれだけ言うと花のように艶やかに笑った。
その笑顔があまりに眩しくて瞬時に鼓動が高鳴った長恭は火傷をしたことすら忘れてしまったように雪舞をさっと抱き上げると閨へと向かうのだった。



**
「ぅ…ぁぁ…はぁ、ぁぁん…」

頬を真っ赤に染めた雪舞が湯槽の木枠に爪を立てながら喘いでいる。
長恭が背後から雪舞を抱き抱えて腰を突き上げている最中だった。
ねっとりとした水音が響く度に雪舞の悩ましげな嬌声が木霊する。

「ふぅ…はぁぁ、ぅん…はぁぁ…ぁぁぁ…」

「雪舞…雪舞…」

そう雪舞の耳許に唇をぴたりと付けながら囁く長恭。
湯殿での交合は久方ぶりのことだったが…
事前の『房中術』での勉強の成果が顕著に現れていた。
微妙に穿つ位置や速度を変えながら長恭に背後からゆっくりと攻められ続けられることで雪舞は既に絶頂を迎えようとしていた。

「でん、かぁ…」

「雪舞…」

「はぁ…気持ち、良くて…ぁ、ぁぁぁ…」

長恭は雪舞がじわじわと己を締め付け始めたのを感じると

「愛している、愛している、雪舞…」

そう言って深く浅く己を射し入れしながら雪舞の柔かな尻の曲線に腰をぴったりと密着させると両腕を伸ばして雪舞のつんと立った両胸の先端をきゅっと指で摘まんでは首筋に舌を幾度も這わせた。
堪らず雪舞は小さく『あっ』と声を漏らして体を震わせると長恭を数度きゅうきゅうと締め上げ…果てた。
一方の長恭は雪舞のあまりの締め付けに体の奥に溜まった熱き塊を今すぐに放出したい魅惑的な衝動が体中を駆け抜けたが目を瞑ってじっと遣り過ごした。

暫くして互いの早鐘のようにどくどくと波打っていた鼓動が落ち着くと長恭は桃色に染まった悩ましい雪舞の体をくるりと廻して此方を向かせて

「勉強した甲斐があったようだな…」

そう言って満面の笑みを湛えると
雪舞は何やらもごもごと恥ずかしそうに

「あの…その…えっと…」

顔を真っ赤にしながら俯いてしまった。

「どうした?雪舞?君らしくもない」

「えっ?」

『らしくない』と言う長恭の言葉がどうにも気になった雪舞はごくりと唾を呑み込むと何時もの好奇心旺盛な真っ直ぐな瞳を長恭に向けて

「殿下…『らしくない』のはきっと私なりに殿下を気を遣っているからに違いありませんわ」

「そうか、では、雪舞…君のその心遣いを甘んじて受けよう」

雪舞は上目遣いにおどけている長恭を睨みながら

「ところで、殿下?勉強した甲斐があったってどういうこと?ああ、やっぱりさっき読んでらしたのは嫌らしい類いの本だったのね?もう、殿下の馬鹿馬鹿、スケベ…もう、いーだぁ…」

そう言ってぺろりと舌を出した雪舞が長恭の胸の辺りをパシパシと叩くと…
その振動が火傷に響いたらしく堪らず長恭がしかめっ面をした。

「これこれ雪舞…これでも私は怪我人なんだぞ!」

と雪舞の両手を掴んでそう言った。
その言葉を聞いた雪舞ははっとして

「ああ、また私は…いつも失敗ばかりしてしまう」

「雪舞…又、何を言い出すと思ったら…はははっ…」

「ん、もう殿下ったら笑わなくても…」

雪舞の頬に掛かっている濡れ髪をそっと指で撫で付けながら

「雪舞…失敗しても良いではないか…君の行動は全て他人を思い遣ってのことなのだから…」

「殿下…」

「そんな君に出逢えたからこそ…私はこうして女人を愛する悦びを初めて知ることが出来たのだからな…ありがとう、雪舞…」

「殿下…」

雪舞の眸をじっと見詰めながらこの上なく甘い声音で

「雪舞…愛している。君をずっと感じていたい」

そう囁いた長恭は雪舞をそっと抱き締めると唇を唇で塞ぐのだった。


**
微かに聴こえて来る女人の甘やかな嬌声。
先程から庭先の石段に座って夜空に輝く真ん丸な月を一人眺めていた暁冬には其れが誰の物なのか十分過ぎるほどに解っていた。
蕩けるような声を上げさせているのが己でないのは残念だったが…想いを寄せる女人が幸福の絶頂にあると思えば耐えられた。
そこへ仕事を終えたばかりの小翠が石畳を踏み締めながらやって来て

「あら、こんな所で何をしてるの?暁冬?」

「孤独な月を孤独な若者が唯ぼんやりと眺めていただけさ…」

小翠はぷっと吹き出しながら

「もう暁冬ったら…何時から詩人になったの?」

「そんなに可笑しいか?」

そう言って頭をポリポリと掻きむしる暁冬。

「いいえ、可笑しくはないわ!叶わぬ恋に身をやつす者は詩人になれるって言われてるもの」

「叶わぬ恋か…」

そう言って溜め息を吐いた暁冬を見かねた小翠が

「駄目、駄目、暁冬。叶っても叶わなくても恋は恋なのよ。手の届かぬ誰かを恋しく思うことはそりゃ確かに切ないけれど…その方のことを思うだけで、ほらこんな風に胸の奥がほわって温かくなるの。ふふっ、何て不思議なんでしょう!」

暁冬は首を縦にこくこく動かし同意しながら

「ああ、そうだな。そうなんだよ。小翠…君って凄いな!君こそが詩人に違いない」

「あら、今ごろ解ったの?」

「ああ…すまんな。俺は愛する者以外のことには無関心だからさ」

小翠は人差し指を立て左右に振りながら

「まあ、暁冬…ならば貴方の恋しい方の一番近くで仕える私のことも知って置く必要は十分ありだと思うのだけど…」

暁冬は再び頭をポリポリと掻きむしると

「こりゃ、参ったな。小翠…君は本当に凄いなぁ。敵わないよ!」

笑い声が中庭一杯に溢れた。


**
更にもう一人…
叶わぬ恋に身をやつす男がとある城の最も高い場所で同じように今宵の月を眺めていた。
傍らには黄金色の麒麟の繍をした周国禁衛軍の黒衣を纏った長身の美丈夫・于文神挙が目立たぬように控えていたが

「美しいな…雪舞、今頃君もこの美しい月を眺めているのだろうか?」

月に向かってぽつりとそう呟いたあまりに寂しげな主君の様子に…
普段は無口な神挙がついつい言葉を発してしまっていた。

「陛下…」

「何だ?神挙」

「きっと雪舞さまも陛下と同じ月を眺めていらっしゃることでしょう」

「神挙…」

「はい、陛下…」

周国皇帝于文邕はくるりと此方を向くと

「神挙、気遣いご苦労…だが、良いのだ。雪舞がここに居ずとも…雪舞のことを…雪舞のあの笑顔を思い浮かべるだけで朕は幸せになれるのだから…」

「陛下…」

「神挙、考えても見ろ…物心着いた頃から血生臭い権力闘争を如何に乗り切るか…それだけを考えて日々生きてきた冷徹な朕が…雪舞を思うことで自分が熱き血潮の通った唯の男なのだと自覚出来る。これ以上の幸せが他にあるだろうか?」

「陛下…御意…」

神挙の同意を得て満足したのか…
口角を上げてニヤリと微笑んだ于文邕は再び向きを変えて満月を見上げた。

雪舞、朕はそなたを愛している。
いつの日にかそなたを我が胸へと…
毎夜毎夜こんなにも胸を熱くして焦がれているのをそなたは知るまい。
雪舞…今はそなたが愛する男の腕に抱かれるが良い。
そなたが幸せなら私はそれに耐えて見せよう。
だが、いつの日にか…
いつの日にかそなたを我が腕に…
朕の胸の中で必ずや啼かせて見せようぞ!

そう心の中で呟く于文邕の心は晴れ晴れとしていた。





『君想う、故に我在り』

人と人との出逢いは宝なり。
月が太陽の光で輝くように…
愛する人がこの世に存在してこそ本当の自分を知ることが出来る。

愛する人が幸せであるようにと…
燦然と輝く満月の下で祈りを捧げる者。
月の光に包まれながら愛を語り合う者。
其々の想いを包み込むように…
夜は静かに静かに更けて行く。



終わり。



☆最後までお読み下さり、ありがとうございました😆💕✨
『 我想你,故我在 (君想う故に我在り)』
雪舞を愛する三人の男と雪舞をメインに書き上げましたが…
この想いは男女間の愛情に限ったことではないと思います。
大切な友人、家族…誰かを想う気持ち全てに言えることではないかと…

長恭と雪舞が互いを思い遣るように…
私たちも身近な誰かを思い…又、その誰かが誰かを思う。
そうやって思い(=優しさ)が伝播していけばきっと住みやすい世の中になるんじゃないかと…
今も昔も人の思いに違いはないでしょうからね🎵

☆誤字等があった為に一部訂正しました(^^ゞ
☆お題の中文に問題があったのを訂正しました。


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