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テヤン

永遠の桃花~三生三世十里桃花 SS雛の集い 前編

もし、お内裏さまが夜華でお雛さまが白浅の雛人形があったら、どんなに素敵か…
そんな発想から書き始めたお話です。

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皆さん、二次ではお久しぶりです♪
実はこの作品!
昨年2月に書き始めたのですが…どうしても続きが書けずに一年間寝かせておりました←別名放置とも言う(笑)
今年も残念ながら〝桃の節句〟には間に合わず…
それでも何とか書き上げようと突貫工事でここまで書き上げました。
元々一話完結の予定でいたのですが、彼是と書き綴っている内に思ったよりも長くなってしまったので二話完結に急遽変更。
なんだろう、でも一話だと長くて、二話にすると短い…そんな感じなのですが…(^^ゞ

今回の作品もドラマ準拠で書いていますが、あくまで管理人の考えた二次創作です。
ゆる~くお読み頂けると嬉しいです( 〃▽〃)




三百数十年前、亡き愛妻・素素
と言っても今ではそれが元青丘女帝白浅の仮の姿であったことは天界の誰もが知る周知の事となったが…
その妻を偲んで夜華が土にまみれながら一人で一欖芳華の庭に植えた桃の花がちょうど綻び始めた頃…
日頃何かと世話を掛けている、いや、掛けっ放しの(笑)
成玉元君と筆頭侍女の奈奈を招いて、おなごだけの雛の宴を開こうと、その準備に孤軍奮闘しているのは洗梧宮の女主人、天族太子妃白浅、その人だった。
九尾狐族を束ねる狐帝の一人娘として生を受け、おまけに五人兄妹の末っ子と言うこれ以上はない恵まれた境遇に生まれ落ちた彼女。
両親は元より四人いる兄たちからも有り余る愛情を一身に受け育った為か、体は一人前に成人したものの心は無垢な少女(いや少年か)のまま、唯面白おかしいと言うそれだけの理由で彼是と悪戯を繰り返す迷惑な輩と化してしまっていた。
このままでは何処へも嫁にやれず、然りとて青丘に残したとて埒も開かないと、程々困り果てた父・狐帝が…
神仙としての心構えを持たない彼女を更正出来るのは天族の聖地・崑崙虚に居を構える父神の嫡子、偉大なる墨淵上神の他に居るまいと白羽の矢を立て…
墨淵と共に父神の元で育ち、それ故に親交の深い折顔上神にその旨相談し、彼女を上神の元へと弟子入りさせたのは遥か七万年以上も昔の話だ。
ところが、そんな狐帝の切なる思いを他所に厳しい修練が日々の日課である崑崙虚に於いても、白浅は然程の苦労もせずに(一時墨淵を恋慕う女上神の嫉妬や翼族の二の君の浮気には苦しめられもしたが…)師父を始め大勢いる師兄らを天界一の美貌を誇る九尾狐族特有の、その魅力を十二分に発揮し無意識の内に懐柔。
加えて世間知らずの超天然ボケの魅力も相まって彼らを翻弄しつつ、二万年の長き修練の年月をも悠々自適に過ごす始末。
ある程度更正はしたものの、狐帝が期待した反省の〝は〟の字からは程遠く…
序でに挙げるなら、天族に対し謀反を翻した翼族と若水の畔で対峙した危機存亡の時でさえ、神器・東皇鐘を封印する為に元神を離散させた墨淵の仙体を師兄たち全員を酒に仕込んだ眠り薬で眠らせて置いて、その隙を突いて勝手に青丘に持ち帰ってしまったり、心臓の血を抜き過ぎて死にそうになったりと…
相変わらずのマイペース(墨淵の仙体はそのお陰で腐らずに済んだと言えるのだが…)
その後、元々の塒である青丘狐狸洞での生活に戻っても家令の迷谷に家事全般を任せきりで、本人は酒瓶を片手に一日中ふらふらと遊び暮らしていたとあっては酒宴に必要な美味い料理など無論作れる筈もなく…
そんな妻を心配した夫君、天族の後継者でもある万能太子・夜華があれこれと世話を焼いて、漸くこの日を迎えることが出来たのも一部の者たちの間では周知の事実となっていた。
そんな深窓の姫君、箱入り娘の白浅だったが…
今は側仕えの侍女たち全てに一時の暇(いとま)を取らせて額に汗を滲ませながらたった一人で料理に酒、盃や箸などを盆の上に一通り並べ終えると…
最後に鏡を覗き込んで、自分自身の身嗜みを整えた所だった。
「うん、これで良いわ」
一昔前ならば、鏡を覗いて自分の姿を確認するなど頭の隅にもない自由気儘な生活を謳歌していた。だが、流石に厳しい掟に縛られた天宮に嫁いでからは夫である夜華の体面を傷付けまいと日に何度も鏡を覗いている自分が居ることにここ最近気付いたのだった。
「心掛け次第で変われるものね。この私が鏡を覗くなんて。折顔が知ったらきっと大笑いするに違いない!」
折顔に悪態を吐いた途端、扉の向こうから
「妃殿下、成玉が参りました~」
と言う成玉元君の可愛らしい声が聞こえて
「どうぞ入って」
そう白浅が返事を返すと成玉元君が扉を開けて部屋の中へとやって来た。
漏れなく奈奈を後ろに従えて。
「妃殿下、本日はお招きありがとうございます。わぁ、凄い料理が並んでますね!これ、お一人で準備なさったのですか?」
成玉の率直な質問に白浅は苦笑しながら
「もお、成玉ったら。私が家事全般が苦手なの、知ってるくせに…」
成玉は頭をポリポリと掻きながら済まなさそうに
「てへへへっ、申し訳ございません。いえ、私は妃殿下を困らせようとして質問した訳ではないんですよ。並んでいるものが余りに珍しいものばかりで…その、あまりに感動して…」
白浅はやや呆れ顔で…
「全く、相変わらず人を煽てるのが上手いんだから。女人は付き合う殿方の影響を受け易いらしいけど…正にその通りだわね!」
成玉はおでこをぺしっと叩きながら
「これはこれは一本取られました!妃殿下に敵うものなど、この天界には居りませんわ。謝りますからお許しを。これこの通り」
そう言って顔の前で両手を擦り合わせて懇願している。
「ふふふっ、そこまで言うのなら許します。それに貴女の後ろにいる奈奈をずっと立たせて置くのも忍びないし…」
その言葉を聴いて、はにかむように微笑む奈奈と舌をペロッと出しながら何事も無かったかのように席へと移動しようしている成玉と…あまりに対照的な二人の態度に白浅はクスっと笑うと
「さっきの言葉を撤回したくなったわ!」
びくっとして立ち止まった成玉
「えっ、何故です?妃殿下」
「生まれ持った性格を変えるのは難しく…後天的に誰かの影響を受けるのとは又違うと言うことかしら?」
それを聞いた成玉は一瞬目を真ん丸にしていたが、頭の回転の頗る速い彼女は直ぐに白浅の言う意図を理解し、こう懇願するのだった。
「妃殿下、まま、そのぉぉ、、お小言はその位にされて…そろそろ着座して宴を始めることに致しませんか?」
「ええ、そうね、そうしましょう。何時までも立ち話ばかりでは折角貴女たち二人を招いた、その意味が無くなってしまうもの」
「妃殿下、ありがとうございます」
二人のやり取りが一段落したのを見て安心したのか、今までずっと無言だった奈奈がやっと口を開いた。
「妃殿下、本日は私のような者までお招きに預りまして、何とお礼を申し上げたら良いのか…」
白浅はにっこり微笑むと
「お礼だなんて…今日は私が貴女たち二人に日頃の感謝をする為に宴を設けたのよ!そんなに恐縮されたら本末転倒になってしまうわ。ささ、堅苦しい挨拶はもう止めて、宴を始めましょう!」
奈奈は嬉しそうに微笑むと
「妃殿下、ありがとうございます。では、お言葉に甘えさせて頂きます」
白浅は奈奈の腕を取って席へと誘導しながら
「奈奈、遠慮しないで。今日はおなご三人だけの集まりなのだから、堅苦しいことは一切省いて、楽しく飲みましょう!ささ、こちらへ座って…」
「はい」

**
夜華お手製の甘酒での乾杯から始まって…
美味しい料理に舌鼓を打ちながら、それから更に御酒を数杯。
三人の頬がほんのりと桃色に染まる頃。
酒を飲んで良い気分になった成玉が再び白浅に絡み始めた。
「あのぉ、妃殿下!」
「?」
呼ばれた白浅が成玉を見ると目を細めて何やらこちらを睨んでいるような…
「わたくし、妃殿下が羨ましくて…嫉妬したくなりました」
「え?成玉、突然、何を言うかと思えば…」
唇を尖らせながら
「だって狡いじゃないですか。あのご立派な太子殿下に目の中に入れても痛くないほど溺愛されて。おまけにいぶし銀の崑崙虚の墨淵上神や、えっと、何と言いましたっけ、あの十里桃林から時々折顔上神のお使いに来る…朱雀じゃなくて…」
白浅はクスクス笑いながら
「朱雀じゃないわ、畢方のことでしょ!」
成玉はやや不機嫌そうに人差し指を前後に振りながら
「そうそう、その畢方。もうどうしてそんなに沢山の殿方から愛されるんです?その秘訣を教えて頂きたいですわ」
白浅はふうっと息を長く吐き出してから
「成玉、それは昔の話よ。こうして天宮に嫁入りした以上、私の心には夜華、いいえ、太子殿下しかいらっしゃらないのよ。それに…そう言う貴女だって、嘗ては言い寄る大勢の殿方を端から袖に振って行ったと三叔殿下からお聞きしているわよ!」
「ええっ!!」
白浅の言葉に酔いが一瞬で覚めてしまった成玉
「連宋さまが…そんなことを!妃殿下に。ショック過ぎて死にそうです」
「あらあら、また大袈裟な。この話には続きがあるの」
涙目になっていた成玉だったが『続き』と聞いた途端、白浅に向かって身を乗り出すと
「つ、続きがあるのですか?妃殿下、是非ともお聞かせ下さい」
白浅は目尻を下げ唇をきゅっと結んで微笑むと
「殿下はこうも仰ってらしたわ。人間界で出逢った初々しい貴女にぞっこんだったのに。その愛する貴女に何処ぞの馬の骨ともわからぬ輩が言い寄るのがとても嫌だったと。だからつい我慢出来ずに…」
成玉は眉根に皺を寄せて不機嫌そうに
「それって連宋さまの浮気の原因は私だったって、そう言いたいんですか?」
「うん、そうね、そう言う風にも取れるわね」
「酷い…」
目からぽろぽろと泪を溢れさせる成玉に白浅が優しく
「でも、こうも考えられるわよ。三叔殿下が貴女をとても愛していたから、自分以外の殿方と一緒にいる貴女を見るのが本当に嫌だったのだと思うわ。所謂、嫉妬心てやつね!」
「本当ですか?妃殿下もそう思われますか?」
「私よりも、成玉、貴女はどうなの?」
「無論、私も絶対に嫌です。他の女人と一緒にいる連宋さまを見るのも想像するのも!」
「あらあら、ご馳走さま」
口許を袖で隠して笑いを懸命に堪える白浅と真っ赤な顔で泪の痕跡を頬に幾筋も刻んでいる成玉。
側でずっと黙って二人の話を聴いていた奈奈がポツリと
「お二人が羨ましいですわ!」
「あら、まあ、どうして?」
白浅が驚いた顔でそう言うと
「私はこの人生で殿方を愛したことが一度もありませんから。嫉妬心がどういうものなのかも想像出来ないのです」
空かさず成玉が掠れた声で
「嫉妬は苦しいものよ。知らない方が幸せだと思うわ」
「そう言うものなのですか?」
眉尻を下げて神妙な顔付きになった奈奈に白浅が
「そう言うものよ。嫉妬心や妬みのような醜い感情は知らない方が楽に生きられるわ。それに人間界から天界へと生きたまま昇天を許される人間は愛憎を知らぬ無垢な者だけと掟で決められているから、奈奈、貴女の場合、仕方がないのかもしれないわ。成玉だって人間界に居た頃は厳しい修練に日々明け暮れていたから、男女間の愛憎など知る暇も無かった筈よ。違う?」
うんうんと頷きながら真面目に話を聞いている成玉をじっと見詰めてから、再び奈奈の方に顔を向けた白浅
「ところで、奈奈、今まで聞いたことがなかったけれど、貴女は夜華と、いえ、太子殿下と一体何処でどんな風に出逢ったのかしら?」
「はい、妃殿下。私が太子殿下と初めてお会いしたのは古びたお寺の本堂で祈りを捧げている時でした」
と即答した奈奈に
「何故、寺に?お参りかしら?」
と白浅が再び問うと奈奈は目を瞑って一瞬話すのを躊躇いかけたが…
暫くして気を取り直すと目を開けてゆっくりと語り出した。
「実は…その数日前に私が隣町まで買い物に出掛けている間に両親が金目当てに家に忍び込んだ賊に襲われ亡くなってしまったのです。役所から遺体を引き取り、顔見知りの住職にお願いして寺に安置して貰い…寺で一人きり、この先どうしようと途方に暮れていた時に太子殿下が目の前にお姿を現されて…」
「まああ、知らなかったわ。随分辛い思いをしたのね」
「いえ、はい、妃殿下」
盛り上がりつつあった女子(おなご)だけの宴が奈奈の悲しい過去話でしんみりとなりかけた、正にその時、まるでタイミングを見計らったように、扉の向こうから『太子殿下と三殿下がいらっしゃいました』と言う先触れの声が届いた。
「えっ、夜華と三叔父上が…」
思っても見ない二人の突然の来訪にあたふたと身嗜みを整え始める三人。
時間を稼ごうと機転を効かせた白浅が直ぐにこう命を下した。
「席を誂えるまで暫しお待ち頂けるよう、お二人にお伝えして!」
「はっ」


後編へ続く。



☆最後までお読み下さり、ありがとうございました(*- -)(*_ _)ペコリ
久しぶりの短編作品如何でしたでしょうか?
と言っても、もの凄い途中半端な所で続きとなっておりますが(笑)
この続きは今暫くお待ち下さいね~

毎度ですが…
コメントや拍手コメント、更には多くの拍手をありがとうございます(。ノuωu)ノ
お返事滞っておりますが…いつも元気を頂いております。


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テヤン
Posted byテヤン

Comments 4

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テヤン

テヤン  

拍手コメントへの返礼です♪

Kさんへ

いつも拍手&コメントありがとうございます(*- -)(*_ _)ペコリ
現在進行形で続き書いております。
ここ数ヶ月、中国ドラマが怒濤の勢いで日本に入って来ているので、それをモーラしつつ←全部は無理(笑)
空き時間見付けて頑張りまーすq(^-^q)

2020/03/24 (Tue) 18:50
テヤン

テヤン  

拍手コメントへの返礼です♪

Pさんへ

拍手コメント、ありがとうございます(*- -)(*_ _)ペコリ
いつも亀足の返信でごめんなさい。

永遠の桃花と言えば当然〝桃〟
今月はその桃の節句ですものね。
管理人もPさんと同じように考えてました(笑)
今以上に桃花にフィーバーしていた昨年、書き始めたお話ですが…未だに完結出来ずにおります(^^ゞ
続き、ほぼ書きあげ、現在推敲中。
今暫し、お待ちになって下さいね~

2020/03/29 (Sun) 16:54
テヤン

テヤン  

拍手コメントへの返礼です♪

jさんへ


jさん、お久しぶりです。
拍手コメントありがとうございます(*- -)(*_ _)ペコリ
お元気でしたか?
返信遅くてごめんなさい。

『雛の集い』今、続きをほぼ書き上げました。
今暫くお待ち下さいね♪

2020/03/29 (Sun) 16:58
テヤン

テヤン  

拍手コメントへの返礼です♪

KAさんへ


拍手コメントありがとうございます(*- -)(*_ _)ペコリ
ドラマの夜華&白浅もかなりラブラブでしたけど…
悲しいシーンも沢山あったので…
KAさんの仰るように、もっともっと幸せな二人が見たかったですよね。
特に最後とか…復活したら、はい、終わり的な…(笑)
エピローグがあったら、もっと良かったと思います。

>東華が赤毛の狐姿の鳳九を抱いて可愛がるように、夜華が白毛の九尾狐姿の白浅を可愛がる姿が見たい!

良いですね、それ!!
管理人の作品の中にもそんなシーンが登場するのあったような?
その続きを書くとしたら、学園ものでですかね。
参考にさせて頂きますね。

亀足ブログですが、これからもよろしくお願いします。

2020/04/06 (Mon) 00:38